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【映画読解】映画「けいおん!」感想と読解。第二稿

10回見ました。前回の考察を踏まえて9回目を見た時、ものすごいことに気づきました。
え、あくまで自分にとって"ものすごい"のであって、「見えていた」人にとっては、劇中の唯みたく「あら?今頃気づいたの?」と言われてしまいそうなことです。まあそんなものですよねw その点は予めご容赦を

今回の気づきは2つありますが、考察にサブタイをつけて見ました

"天使にふれたよ!"は泣けたかい?

もちろん劇中の天ふれも泣けるのですが、天ふれに関しては24話の方が泣けた、というのが自分の正直偽らざる気持ちでした。24話は梓も泣いたし、感情的には24話の方がわーっとくるインパクトがあった。映画ではあのシーンを一度見ているということもあるし、どうしてもインパクトが弱くなる
むしろ屋上の青春の煌きのシーンや、堀込先生の見守る世代の優しさの方が自分には強いインパクトを残しました

大間違いでした。山田監督ごめんなさい!
一度見ている? 大間違いですよ!!
あの天ふれは今回の映画でしか見れない天ふれでした

自分は9回目の観劇中、このことに気づいた瞬間、ぶわあああっと泣けてしまいました
あの天ふれはすごい!すごい天ふれだったんだ!やっとわかりました!
もうホント…自分の目は節穴です。すいません

前回の考察で、今回の映画の構造を自分なりに読解してみました
整理するとポイントは
 1)主題は先輩が梓に贈る歌を作るまでの話
 2)ロンドン旅行は過去への旅、モラトリアムの旅であり、その結論は今の彼女たちの全肯定であるということ
 3)卒業ライブは学園祭からの成長
 4)天使にふれたよ!での絆という価値、「翼」の先輩から梓への継承。
ディスコミュニケーションの解消
こういうことになるのですが。今回の気づきは2)と4)に深く関わる部分です

2)に関していうと、ロンドンへの旅が過去への旅、モラトリアムの旅であるということはもう間違いがないと思います。それはロンドンで逆回転する時計を見ているシーンにも象徴されています。出発する飛行機の中での唯と梓の会話、「過去に行く」という話は飛行機の動きによって唯の「じゃあどこまで…(時間を遡れるの?)」で切れてしまうのですが、その続き、その答えは「梓と先輩たちが一緒にいた幸せな時代にまで遡れる」、でしょう
梓が靴擦れをして、「先輩たちと一緒に歩けなくなる」がロックの街で解消されるということが、第一期のオマージュ、寓意なのも多分間違いでないと思います
で、前回の考察に書いたように、先輩たちと梓はそれぞれの形で相手との壁を感じていて、未来も共にあろうとすることへの不安とディスコミュニケーションを抱えている

それらを踏まえて、天ふれの話になるわけですが

ロンドンの旅行は、先輩たちと梓が一緒にいる幸せな時代の象徴です。過去でありモラトリアムです

で、天ふれの演奏中に挿入されるショットを見ていくと、先輩たち4人が、ロンドン旅行の服装で、梓にアクションを起こしているんです。橋の欄干で「仲間だから!」を叫ぶ唯。ケーキ(バレンタインのお返しかと思うんですが)をこっそり届ける4人…とくるので、気づかなかったのですが、一番最後のシーン。下校する制服姿の梓が、橋の向こうで待つ4人の先輩たちの元へ駆けていく。その先輩たちの服装も、ロンドン旅行の服装なんですね
同じ一日のことだから、というそのままの解釈もできるのですが…

これは裏を読めば、ロンドン旅行の姿の先輩たちは過去と変わらぬ先輩たちのことであり、制服姿の梓は現在(過去から見れば未来)の梓ということになる。その梓が先輩たちのところへ駆けていく
つまりそれは、過去と現在の両者が共にあろうとするということ。「天使にふれたよ!」を通じて、まさしく過去と現在のズレが整合されたということであり、両者のディスコミュニケーションが解消されたことを意味する
今の梓が駆けていく相手は幸せな時代のままの先輩たちであり、留年した唯ではない。先輩たちはあの時代に留まって梓を待っている。唯が「仲間だから!」と叫んだその橋で。その先輩たちのもとへ梓は駆けていく
先輩たちと梓の絆は時の差を埋めて変わらず結ばれるあのシーンは、天ふれを聞く両者の心そのものでもあるわけです。あのワンシーンで、ロンドン旅行という過去への旅と、天使にふれたよ!を作る話が見事に融合する
映画の天ふれはそういう天ふれだったんですよ…

そしてラストシーン。その橋で、今度は来年梓の卒業旅行に行こうといった唯たちが、梓(と和)のところに駆けていく
それで物語が終わる

どうですか!!
もうこれ気がついた時
ボロボロ泣いちゃいましたよ!
これはものすごい作品だと。なんて愛情にあふれた物語だったんだと
ていうかある意味ラブストーリーですよw
自分的に24話の天ふれ越えちゃいましたわ
全然気づかずに見てたわ…ホントダメですなw

で、EDもまた、少女時代が終わっても結ばれたリボンに象徴される絆は変わらないということを描いている。主題は本編と同じです
この作品が描きたかったことは、
彼女たちの変わらぬ絆

まさにそれだったといえると思います

そしてもうひとつの気づき
前回よくわからないといっていた「飛行機雲」です

多分やっぱり、あれは未来や行く末を象徴しているものという解釈でいいと思います
ロンドンライブまでは部分的にしか見えない。これは先がみえないということでしょう

川上さんからの電話のシークエンスで、羽ばたく鳥と共に飛行機雲が伸びてるのが見える。あれは歌が彼女たちの未来につながるという事でしょう。「鳥」が重要であり、鳥が象徴する「翼」が後の天ふれにつながる流れです
ロンドンライブ後、4本の雲の筋。そして4羽の鳥が小さく見えます。これは先輩たち4人を象徴するものでしょう
そして屋上のシーン。唯が見上げる雲と羽ばたく1羽の鳥
これは次の、手紙を書くのをやめて窓を見上げた梓の次に入る4人で見上げる(つまり5人で見上げる)雲のシーンで、はるかに流れていて、5人が共ににあるとき未来がはるかに共に続いていくということを象徴しているのだろうと思います
ですが重要なのは、その次のショット。雲を見上げる梓を窓越しに見るシーンが入りますが、このシーンで、雲が窓に映って、雲の流れる角度が逆になっている。そしてこのシーンで梓は前髪の、おでこをなでるんです。梓がこの時おでこになにがあったか、傷です。この傷はなにか。先輩たちと別れる心の傷の寓意です。つまり梓はこの羽ばたく鳥とはるかに流れる雲を見ながら(あるいはそこに未来をみながら)、「その裏側で」先輩たちと別れる心の痛痒を感じている
そしてその次のシーン(最後に飛行機雲が出るシーン)。唯が見上げる雲の角度は、窓に映った雲の角度と同じ! ということは、唯もまた、間違いなく梓と同じ心境にいる。そして唯ははるかに流れる雲(=未来)を指で作る枠に「区切ろうとする」つまり「時間を留めようとしている」のだろうと思います。つまり、唯もまた、未来を前に、梓と別れることの痛痒を共有している唯と梓が未来を前に別れる辛さを同時に感じている。そういうシーンだと解釈しました
多分、これでいいんだと思う…

とりあえず今回はこんなところで

あと小ネタで前回書き忘れましたが、OPの模様、唯のノートの表紙ですねw

■ 追記 (12/8 01:37)

ちょっぴり加筆してデコレート

■ リンク追加 (12/9 1:30)

参考まで文中にリンクを1つ設定しておきました

テーマ : けいおん!
ジャンル : アニメ・コミック

No title

>gorikoさん
あ、わかりました。演奏中に挿入されるシーンですね。なるほど。いわれてみるとそうだった気がします。もう一度見て考えを整理してみますね

No title

天ふれの、梓がケーキに気付くのを外から4人が見ているところの少し前です。
黒板の場面が入るのですが、ドラムが映りこんでいなかったような…。
ですが、単純に黒板がアップになっていただけかもしれません、ちょっと自信無くなってきましたι
ただ、オープニングの黒板と北国牛乳のところはドラムが映ってた気がするので、もしかしたら対比になっているのかな、と。
私ももう一度注意して見てみようと思います。

No title

>gorikoさん
コメントありがとうございます
天ふれ演奏の時、部室にドラムはあるはずです。どのシーンのことでしょう?ちょっとわからないのでまた見てみます。ただドラムを持ち帰ってないというのはTVの描写をみてもそうだと思います
あと、23話の段階ではやはりまだ在校生ですから、制服なんだろうと思います。ですが制服に学校とつながる意味があるのは確かだと思います(というか明白ですね) 天ふれのラストシーンの梓が卒業証書とか持っていればそういう解釈ができるんですが…どうなんだろう。次回ちょっとまた頭においてみてみますね

No title

返信ありがとうございます、8回目を見てきました。
それで気付いたんですが、天ふれの時、部室にドラムが置いてないんですよね。
23話、卒業式前日に律の思いつきで部室に集まった時にドラムがあったってことは、卒業式までは律はドラムを置きっぱなしだったんだと思います。
あと、同じく23話で4人は制服で登校してるので、学校=制服は4人の共通認識じゃないかなと。
なのでやっぱり天ふれの後半、唯達が私服なのは梓3年唯大学1年なんじゃないかなと…。
それがロンドンの服装なので、最後に梓がかけていくのは梓が過去にも未来にも先輩達に需要されている二重の意味がある…とか?

No title

>名無しさん
コメントありがとうございます
見ましょう!w

No title

うーむ
俺も十回見るか!

No title

>ひもさん
ああ。レスありがとうございます。ええ、書いててとんでもないことにまた気づいて、心に引っかかってたもやもやしてた部分が解けてきましたw というかこの記事の解釈を補強するものですが…なんか自分の中でしっくり来たので、次見て確かめたら、それを書いてみようかと思います

角度が同じというのはやっぱり同じ思いだと思うんです。あのシーンって現象的にはおかしくて、唯が見てる雲は一瞬で流れる角度がまるで変わる。だからやっぱりあれは梓が窓越しに見る雲の角度と演出的に、作為的に重ねたものだと思うんですよ。それが梓がおでこの傷を意識するシーンでもあるということは、やっぱりあれは心の痛みの方にフォーカスしてるんだと思います

名前をつけて保存というのはいいですね。というかやっぱり何らかの形であの瞬間を止めようとしたいという唯の気持ちがあの指だと思うんですよね。でもそれはある意味すごいことで、この作品って全シリーズ通じて、唯が立ち止まったことは一度もない。常に前を向いて歩んで来た。あのシーンがもし唯が一瞬でも、あの時に立ち止まることを望んだシーンなのだとしたら、それはもうものすごい、シリーズ屈指の重大なシーンと言えると思います。それはある意味で成長でもあるけど、それ以上に、梓と唯の思いが、監督のテーゼを覆すほど重大なことだったということになる…

本当にこの作品は見れば見るほど見えてくるものがあってめちゃめちゃ面白いですねw ていうかこういう話を監督や演出にぶつけてみたいですよw

No title

返信はやっ!ってか一回内容書き換えましたね両方見ましたよww

飛行機雲は翼が残した軌跡 思い出
あずにゃんの心情として何度か描写される飛行機雲(翼が残した思い出)があずにゃんは不安で悩んでるだけじゃなくて、思い出があるこそ悩んでるそんな取り方もできるんじゃないかと思います
また角度が同じ飛行機雲は同じ思い出を表現しているとか
唯ちゃんが手で雲を囲むシーンは「名前を付けて保存」してるんじゃねとか

なんかいろいろポンポン頭の中で話が膨らむ

こういうとこもこの作品の面白さですよね!

No title

>ひもさん
コメントありがとうございます
サジェストありがとうございます。またひとつ解けましたw
次回見てからまた感想を書いてみますw

No title

>>鳥が象徴する「翼」が後の天ふれにつながる流れです

先生!羽を持つものでこの物語で幾度と登場しているものがもうひとつあると思います!
ラストシーンの唯ちゃんの動くを思い出してください!

No title

>gorikoさん
コメントありがとうございます&はじめまして
天ふれがかかっている間の回想シーンで、律の部屋で歌を作ってるシーンや土手で練習してるシーン、唯の家で平沢チキンに歌っているシーンの服は違いますね(土手は同じだったかも?ちょっとまた見返してみます)
多分あれは<下駄箱で2年生組を覗き見る→階段上がる(部室に先回りしてケーキを置く)→部室でケーキを見る梓を覗き見る→橋の上で梓が先輩を見つけて駆けていく>が一連の、とある1日の出来事と思われます(橋の上で仲間だから!のシーンも同じ衣装だったはず…多分)
最後のシーンが学生服の梓とロンドン旅行の衣装だったのは確かです。そこは2度確認しました

No title

初めてコメントします。
私は天ふれの時の先輩4人が私服なのは気付いたんですが、ロンドンの時の服装だってことに気付いてませんでした。
梓たち(梓憂純)が制服なのになんで4人が私服なんだろう…と考えた時に、これは卒業後、梓たちが3年生になってからの映像なんではないかな…と、漠然と思ってました。
卒業後もこの5人はHTTとして活動していくっていう未来を見せてくれたのかなと。
で、それがロンドンの服装と知って、あぁあれは変わらない4人の象徴なのか…!と思って、もう目頭熱くなってきてしまいました…。

No title

コメントありがとうございます

>myc894さん
挿入されてます。唯がプレゼントを思いついた場所でだべってたり、廊下を歩いていたりとか。歌を作る過程と、2年生トリオと、2つの世代を対比させて見せてましたね
梓の翼になることを願って送られた歌ですから、やはりその意味もあるでしょうね

>Blackearthenemyさん
あの天ふれは、自分は散漫に見てました。回想シーンを並べてるだけだと。でも注視していたら気づいたんですね。なぜかロンドン旅行の、キービジュアルの服装だったことに
それが持つ意味を悟った時、また制服姿の梓がその先輩たちのところへ駆けていくシーンを見た時、Σ(゚Д゚)ガーンってなりました。ああ、そういう意味だったのかと…ロンドン旅行という題材と、天使がふれたよ!を作る話という題材が、あのシーンで見事に融合するんです
次回は是非そのへん見てみてください

No title

先ほど、4回目の観賞から帰ってきたところです。まだ先生の半分にも満たないですが・・・(笑)

いやはや、やっぱり先生は凄いとしかいいようがないです、本当に。Twitterで先生がブログアップ前におっしゃっていた「気づき」がなんなのか、今回は自分も気を配って観ていたつもりだったんですが・・・。完全に見逃しました。漫然と観ていたつもりはなかったんですねどね・・・。次回こそは、先生の注目点に気を配りながら観てみたいと思います。

ちなみに、今回初ゲットした特典フィルムは、卓球シーンで純が映っている場面でした。

No title

翼の継承というのはまさしくその通りだと思います。
私の勘違いでなければ、梓憂純の3人が一緒にいるシーンが挿入されていたと思いますが、個人的にはそこが印象的でした。
この歌は(後の)あずにゃん部長への応援歌でもあるんじゃないかと考えています。

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