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【映画読解】映画「けいおん!」感想と読解。第三稿w

12回みました。4枚目のフィルムは地下鉄で靴ズレを明かすあずにゃんのバストショットでした

で、今日は前回の錯誤を訂正すると共に、ちょっとまた別のものすごい発見があったのでそのへんの記事です。ただ、今回のネタがわかってから、もう自分はだんだんこの映画怖くなって来ましたw

けいおんという作品は、ものの見えぬ評論家は日常系という乱暴なくくりをしますが、その実、ドキュメンタリーの手法で唯たちの生活を魅せる作品です。でもそれも表面的なもので、そのドキュメンタリーは本当のドキュメントではなく、あくまで監督の作為、意図的に作られた「ドキュメンタリー風の作為(ドラマ)」なのです
自分がこの一連の記事で描いていること、知りたいと思っていることは、この一見ドキュメンタリー風の作品の中にどういう作為、意図が込められているかであって、つまり読解なわけです
ここまでそれをやっていて…自分はようやく山田監督の「唯たちが自然なようにみせることに苦労した」という言葉の意味がわかった気がします。この作品は、唯も含め全てのキャラクターのアクション、あるいは挿入されるカット、そうした演出の一つ一つに至るまで不自然な作為なのです。それは表面の意味と裏の意味を持っている。監督が描きたいのは裏の意味。でもそれを自然なように、表面の意味=ドキュメントであるかのように見せる。まさに、そこにこそ監督は腐心したのだと思います

だから改めて言いたいのですが、けいおんは何も無い作品だという評論家は、はっきりいって論外です。評論家の看板を下ろすべきだ
もちろん、けいおんはそういう人も見て楽しめる作品ですが、読み始めるとどこどこまでも底が知れない恐ろしい作品でもある。素人はまだしも、評論家であるならば、掘り下げたところまで知った上で論じてもらいたい。この作品に対して無礼です。本当にそう思います

ということで、今回の気づき。論考です。今回は小見出しを出して読みやすくしてみます

■ 前回の訂正その1)「天使にふれたよ!」の回想シーン

更に見返してみて、先輩たちの服装が全てのシーンで微妙に違うことを確認しました
律の部屋で歌詞を練習するシーン、土手で練習するシーン、橋の欄干から唯が「仲間だから」を叫ぶシーン、学校の下駄箱で2年生組をのぞくシーン、唯の部屋で平沢チキン相手に練習するシーン、そして橋の上で梓に唯が手を振るシーン。全部服装が違います。だから、ケーキをあげる話は一連ではないですね。下駄箱のシーンと部室のシーンだけが一連です。多分

で、ロンドン旅行と同じコートを着ているのが、土手で練習するシーン、橋の欄干から唯が「仲間だから」を叫ぶシーン、そして橋の上で梓に唯が手を振るシーンです。でも、コートの下の服、アンダーが微妙に違います
キービジュアルと一致するのはラスト。ですから大意においては前回の考察で正しいので、やはり改めて、あの最後の、橋の上で梓がロンドン旅行の服装の先輩たちを見つけて、唯が手を振って呼び、梓がそのもとへかけていく、というビジュアルは、実際のことかも知れないけどおそらくイメージ映像的なもので、天使にふれたよ!を通じて、過去と現在の先輩と梓がともにある、ディスコミュニケーションが解消され心が通じ合った、絆が結ばれた、という意味でいいのだと思います(やっぱりこれみてて泣きましたがw)

ただ、今日はこのシーンと双璧になる恐ろしい発見をしてしまいましたw
それについては後ほど

■ 前回の訂正その2)「鳥」と「飛行機雲」

今回は更に詳細に見て見ました。再確認したところ、10カ所のシーンがあります
そして、鳥もあわせてみます

1)ゴミ捨て。唯が「先輩らしいことをしたい」といった後の雲
2)部室。「今までにないスケールの大きな曲ってことだよ!!」の後。濃淡2つの雲がクロスする
3)川上さんからのメール「詳しいことは携帯でメールするってさ」の後の雲【2羽の鳥】
4)プラグを唯から奪ってさわ子が刺した場面、転んだ唯のバックの雲(一瞬出る)
5)ロンドンライブで唯がビックベンの時計を見たシーンの後、唯なめ雲
6)ロンドンライブが終わるときの4筋の雲【4羽の鳥】
7)屋上。風が吹いた後唯が見上げる雲【1羽鳥】
8)屋上の4人と梓が見上げる雲【1羽の鳥】(7の雲と同じ雲)
9)窓越しに梓が見上げている窓ガラスに映る雲(8の雲の鏡写し)
10)唯が指で三角形を作って見上げる雲(9と同じ角度)

で、飛行機雲なんですが…自分が見落としていた事実がひとつあります
びっくりするぐらい馬鹿馬鹿しい事実です

飛行機雲は飛行機が作る

という。そりゃそうだ!でも気づかなかったんだよ!www
(※ちなみに、1)と5)の直前に、飛行機の音が入ります)
そしてもう一つの事実

飛行機にも「翼」がある

これはわかっていたのですが、でも前回の時点では、ロンドン旅行が過去行きであるということにとらわれたあまり、飛行機の翼をどう解釈したらいいのかわかりませんでした。でも今はちょっと違う解釈ができました

改めて、ロンドン旅行が過去への旅行であることは最初の考察でわかってることですが、では飛行機とは過去にのみ行くものでしょうか? 出発前の唯のセリフに「過去とか未来にいけちゃったり」というのがありました。つまり、飛行機は過去に行くだけではなく、唯たちを現在にまで連れてくる(過去から見れば未来へ運ぶ)ことができる「翼」ですね

ということは、飛行機雲には2つの意味があるはずです
「現在から出発して過去へ行く飛行機雲。過去の軌跡、過去の思い出を象徴する飛行機雲」
「過去から出発して現在、未来へ行く飛行機雲。現在や未来の行く末を象徴する飛行機雲」
この二種類の雲をどう見分けるか? 自分が目をつけたのは「鳥」です

屋上のシーンの唯。「私達に翼をくれたのはあずにゃん」というセリフがあります。そこにフィーチャーされているのは鳥です。つまり、鳥の翼は可能性の翼だということができますし、そういう鳥の翼はおそらく、未来に羽ばたく翼を象徴しているのだと思います

すると、上の10の飛行機雲はこうなります

1)ゴミ捨て。唯が「先輩らしいことをしたい」といった後の雲→過去
2)部室。「今までにないスケールの大きな曲ってことだよ!!」の後。濃淡2つの雲がクロスする→過去
3)川上さんからのメール「詳しいことは携帯でメールするってさ」の後の雲【2羽の鳥】→未来
4)プラグを唯から奪ってさわ子が刺した場面、転んだ唯のバックの雲(一瞬出る)→過去
5)ロンドンライブで唯がビックベンの時計を見たシーンの後、唯なめ雲→過去
6)ロンドンライブが終わるときの4筋の雲【4羽の鳥】→未来
7)屋上。風が吹いた後唯が見上げる雲【1羽鳥】→未来
8)屋上の4人と梓が見上げる雲【1羽の鳥】(7の雲と同じ雲)→未来
9)窓越しに梓が見上げている窓ガラスに映る雲(8の雲の鏡写し)→過去
10)唯が指で三角形を作って見上げる雲(9と同じ角度)→過去

どうでしょう。奇妙に整合してます

総覧すると、唯たちが梓のことを思うシーンはすべて過去とつながっています
唯たちがロンドンでライブをやる関係のシーンは過去と未来が入り交じっています
屋上のシーンは未来につながっていて、梓と唯が物思いにふけるシーンは、過去とつながっています

ただ自分は、2)の雲っていうのは、多分、過去と未来が交差してるという理解のほうが正しい気がするのです。あのシーンは唯たちが梓のための曲を作ることを決めるシーンであって、その歌は梓の翼になるものです。ということはそれは未来に向かっている。過去と未来が交差する雲と理解したほうが物語の筋には適合するように思えます

4)は、ステージで唯がコードですっ転ぶのが過去の出来事と重なるということ、
5)は、ライブを続けたいという唯の気持ちなんじゃないかと思います

また、気になる鳥の数なのですが、6)は間違いなく先輩たち4人の卒業へ羽ばたく姿をフィーチャーするものだと思います。8)は先輩たちにとっての翼である梓を象徴する鳥でしょう
問題は3)なんですが、この2羽の鳥、やはり唯と梓を投影したくなるのですが、あるいはこれが2度目の学校外でのステージライブという意味なのかも。ここはちょっとなぜ2羽なのか、まだ考察が必要です

あと、この9)10)については前回考察したとおりで自分の理解は変わっていないのですが、これを補完するものとして、ロンドン旅行でのチェックアウトのエレベーターのシーンの合わせ鏡の唯と梓を指摘しておきます。あのシーンに「唯」と「梓」にだけ「(逆向きに)写る」という意味がフィーチャーされてます。多分あれが、9)10)につながるシーンの伏線だと思います

で、するとですね。映画のラストシーン
可能性の翼を持っている唯が「(飛行機のように)翼を広げて」梓の元へ駆けていく
この姿はもう、唯が過去も未来も梓や和と一緒にいる、ということの意味に他ならないように思います

■ 今回の発見その1)「回る」と「過去」と「未来」

はい。ここからが今回の本題です

タイトルを見てピピっときた人はスゴイですw
もうわかってる人はどうぞおっしゃってください「私もそう思ってたわよ」「私もとっくに気がついてたぞ」www

ここまで、ロンドン飛行機雲が過去や未来の寓意だという話をしてましたが、今回は、もう一つの、実はもっとわかりやすく、過去と未来を象徴してる要素を今頃発見しました
ああ本当に今頃っ!!www

「回る」です

これは本当に莫大な情報が劇中にあります
自分はこれに11回目の視聴で気が付き、12回目は徹底して「回る」シーンをチェックしました。すると恐るべき監督の計算が浮かび上がりました。まじこわいです!
自分の思考の順を追って話していきます

自分が気がついたことはやはりあの飛行機のシーンの唯のセリフ
逆回りすると時間が戻るの?」
「ずっと逆回りしてたら過去へいっちゃう?」

そう。「逆に回る」という行為は過去とつながるのです
でも、その逆に回ったら? そう、未来に向かうのです
じゃあ、どの向きが過去への回転で、どっちが未来への回転?
地球の自転方向を考えればいいのか?

いやもっと単純なアイテムが、実は作中に莫大に登場してます
そう…アナログの時計!
学校の時計、ビックベン、唯の部屋の時計、ロンドン市街の時計…
およそ時計のでないシーンはない!
時計はくどいほど出る!くどいほど出て回ってる。一つは逆向きに回ってる
しかも、ロンドンライブのビックベンの時計の前には「鳥」が飛んでいる!!!!

じゃあ、回るシーンはなにがあったでしょう?

・ヒースローのベルトコンベア
・回転寿司
・ロンドン・アイ

まあこのくらいなら誰でも気がつく…自分が気がついてゾッとしたのは

・2泊目の、唯と梓の追いかけっこ

時計と逆向きの追いかけっこ!
過去に遡る追いかけっこだという寓意!!

みなさん、これわかってました? 自分、今頃気づいたんですけど…
マジお前の目は節穴か!ってレベルですよwww

さらにいうと、一泊目の時、律たちの部屋で先輩たちは何をしていたでしょうか?
そう、高校の制服を着ていた!!
つまり実は律たちの部屋とは、「過去」を象徴する部屋なんです
もっと言えば、あの部屋にいる3人は軽音部の創設メンバーである律、澪、ムギ。つまり、過去の軽音部そのものです。梓はその過去の部屋に唯を探しに行くのです

このシーンは第一稿で書いた、卒業旅行同行を迷う梓のためらいとつながっています
梓は過去を先輩たちと共有していないがゆえに、卒業旅行をためらっていた
この映画の冒頭でも、あのDDごっこは先輩たちだけの空間、先輩たちだけの遊びなんです。あのシーンで梓がハブられているからこそ、梓には「先輩たちの時間」に入ることに抵抗があったのです

また、だからこそあのお菓子拾いも、梓は「今度こそ道しるべ」と言うんです
なにが「今度こそ」なのか?って思いませんでしたか? ”今度こそ”っていうことは、前回のもの=つまりゴミ拾いは道しるべではなかったってことです。え?先輩のところにたどり着いたのになんで道しるべじゃなかったの?って思いませんか?

でももうわかりますよね。そう。ゴミ拾いをして先輩たちのもとについた時、梓は「内緒ごと」で「先輩たちの世界」に入ることを「拒絶されてしまった」からです。DDごっこの時と同じです。だから前回のゴミ拾いは道しるべではなかった。でも、お菓子拾いは先輩たちの過去、先輩たちの世界に入ることができた、まさしく道しるべなんです!

…ねえ、寝ぼけていった無意味なセリフだと思ったでしょう?
あれダブルミーニング。監督の作為なんですよ…
今回、どうして冒頭にあんな文章を書いたか、なんとなくわかっていただけたでしょうか?

過去の部屋で、追いかけっこをする唯が梓を捕まえる

そしてあの時、律たちの部屋で=過去の部屋で梓を見つけた唯がいったセリフ
覚えていますか?

「大変だよあずにゃん!
 あずにゃんがいないんだよ!
 …いるじゃん!」
つまり、過去に梓はいない…いいや、いるんですよ!!

あの追いかけっこのシーンで、梓の「先輩たちの過去に自分はいない」というコンプレックスは解消され、梓は先輩たちの過去に受容されるんです

だから三泊目の夜は、梓も一緒にあの過去の部屋にいるのです!!!

そしてこれは多分、ラストの橋の欄干で、今度は未来で唯が梓(と和)に追いつくシーンの対なんですよ!

どうよ!!!

…ねえ、唯のいつものおどけたセリフだと思ったでしょう?
あれダブルミーニング。監督の作為なんですよ…
今回、どうして冒頭にあんな文章を書いたか、なんとなくわかっていただけたでしょうか?

自分はここまで全然気が付かなかった!!
もう本当にバカ!!!!
俺の目節穴というほかはない…

さらにいうと、あの最初のティータイム「開かないバウムクーヘン」の意味も見えてきます
バウムクーヘンが象徴するのは「年輪」すなわち過去の蓄積。つまり先輩たちの時間。梓にはない時間。その封印がなかなか解かれない。といういうことかなという
その封を切るためのハサミを梓が出すというのも暗示的です。ですがそれを解くのは先輩であるムギなんですね

これが今回の大きな気づきですが、話を戻しましょう

まだまだあるんです。「回る」は
以下に気づいた限りで全部書きだしてみます
そしてそれが時計回り(未来向き)か、反時計回り(過去行き)かも合わせて書いてみます

いいですかこれ。あまりにも合っててゾッとしますよw

1)ベルトコンベア=反時計回り=過去=ロンドンは過去への旅
2)回転寿司=職人中心にして時計回り=未来=ライブは未来につながる
3)寿司屋の回転する蘭鋳=時計回り=未来=ライブは未来につながる
4)ロンドン・アイ=反時計回り=ロンドンは過去への旅
5)唯と梓の追いかけっこ=反時計回り=梓が先輩たちの過去に受容される
8)スーパーのシーンのワゴンのタイヤ(ライブを検討する会話のシーン)=時計回りで猛回転=未来への急激な加速
9)ロンドンライブ中にロンドン・アイが逆写しになるカメラアングル=時計回り=ライブは未来へつながる
10)ロンドンライブ直後の4羽の鳥が飛ぶ4筋の飛行機雲の横のロンドン・アイ=反時計回り=過去につながる
11)卒業ライブ当日の職員室。ぐるぐるまわるさわ子時計回り=卒業という未来、またライブは未来へつながる
12)回想のさわ子のウインドミル=反時計回り=過去への執着?
13)卒業ライブの唯のウインドミル(1回転)=時計回り=卒業という未来、ライブは未来へつながる
14)コサージュを作る梓の机の上のリボン=時計回り=未来へ行く先輩へのコサージュ

総覧すると、唯たちが梓のことを思うシーンはすべて過去とつながっています
唯たちがロンドンでライブをやる関係のシーンは過去と未来が入り交じっています
屋上のシーンは未来につながっていて、梓と唯が物思いにふけるシーンは、過去とつながっています

ただ気になるのは10)ですね。これは過去(反時計回り)と未来(鳥)が同時に存在している。やっぱりあのライブっていうのは過去と未来が混在した空間で、そこには何がしかの意図があるんだと思います。自分は次回以降この辺を整理してみたいと思います

また、第一稿のとき、自分はさわ子の「なぜかものすごくしかられた」についてこう書きました

これは深読みですが、もしかしたらそれこそが、堀込先生の言った、さわちゃんたちに比べれば「かわいいもの」だったのかも。単にそれは音楽性の違いということではなくて、さわちゃんは多分、唯たちのように"終われなかった"んじゃないか。だから「なぜかものすごく怒られた」んじゃないのかなとも思うんですが…

これが12)13)によって裏付けられた気がします。さわちゃんの卒業ライブは過去を思ったライブだった。唯の卒業ライブは未来に向かうライブだった。そういうことだと思います

…ねえ、ステージから降りて唯が背中向けたのって演出だと思ったでしょう?
あれダブルミーニング。監督の作為なんですよ…
今回、どうして冒頭にあんな文章を書いたか、なんとなくわかっていただけたでしょうか?

で、あれ?6)と7)は?って思うと思うんですがこのふたつはこれです

6)リサイクリングオンリー
7)川上さんの受付にあるリユースカップの広告

共にこれもぐるぐる回るものです。6)リサイクリングオンリーのシーンは唯が梓への曲を考えているシーンで、それは過去から未来にリサイクリングすべきものだということを暗示しています。つまり「いつもの自分たちの曲でいい」という暗喩でしょう
7)リユースカップの広告にはこうあります「捨てない。持ち帰らない」。これは唯たちがいる過去に何も捨てていかない。かといって過去のものを引きずらない。そういう意味だと思います

で。さらに実はもう一つ大きな気づき
派手に回ってるもの、ありましたよね?w

0)オープニング=時計回り=未来へ向かう話!!!

というわけで次回は「回ってる~♪」に注目して見ることをお勧めしますw

■ 今回の発見その2)時のない部屋

今回のもう一つ大きな発見は、作中に登場する、時のない部屋です
「時がない」とはどういうことかというと、時を象徴する「時計」が無いということです

ここまで見てきたように、今回の映画は「過去」「未来」というものが大きなファクターとしてあります
ですが、この「時のない部屋」で行われることは、過去にも現在にも未来にもあること、と解釈されるべきでしょう

そして劇中には、時がないふたつの印象的な空間、部屋があります
正確には、そのひとつは作為的に「時が消されて」います

ひとつはわかると思います。「部室」です
部室で過ごす時間は時がない。過去にも現在にも未来にもアクセスしている

もう一つ。これがすごい。本気ですごいです。っていうか怖いです

唯の部屋

「え? 唯の部屋、ベッドの枕元に時計あるじゃん!」
そう思ったあなた。山田監督の心理的陥穽に落ちてます
これはある場面だけ、あの時計が消されているんです

卒業式前夜の唯と憂の会話のシーンです!!

マジでゾッとしました…消えてます。確認して下さい
あのシーンに唯の枕元に時計は
あ り ま せ ん 

そしてあのシーンの会話、なんだったでしょうか?

唯「ありがとね。私、ちゃんと卒業できるよ」
憂「お姉ちゃん…」

そして

唯「大学生になっても、みんなとお茶できるかな?」
憂「それは…出来ると思うよ」
唯「よかったぁ…」

これらは時のない空間での会話です。つまりこのことは時を超えて普遍だということです
つまり、唯はこれからも「卒業」という瞬間を何度も迎えるであろうこと、その時、憂は唯と共にあるだろうこと、そしてみんなとお茶をする時間は時を超えて普遍だということ。そういう意味だと思います
自分はこのシーンに、監督のものすごい愛情を感じました…

ちなみに卒業式の朝、唯の部屋の枕元に時計は復活しています
ぜひ確認してください

■ 今回の発見その3)ロゼッタストーン

これはささやかな気づきなのですが、自分はあのロゼッタストーンの持つ意味がイマイチわからなかったというか、腑に落ちない部分があったんです

なんで卒業ライブにあの石もってくるかな?っていうw

ロゼッタストーンは翻訳のために作られた石ですが、この過去と未来を行き来する作品においては、「過去の情報を未来に伝えるもの」という理解のほうがおそらく適切だろうと思います

じゃあライブに持ってきたロゼッタストーンってなんなのか
自分は今回あれを見て、その直前に姫子と和がやっていることと同じじゃないかと思いました。つまりあのロゼッタストーンって、「カメラ」なんじゃないのかな?という
あの卒業ライブをそこに焼き付けるために、そういう呪術的な願いを込めて、オカルト研の二人はロゼッタストーンをライブに持ってきたんじゃないかな?と思いました。そう思ってみると、唯たちの音楽をまるで石面に焼き付けるように置いてみているんですよw

これが正しい解釈なのかどうかは確証も自信もありません
ロゼッタストーンはレプリカだというのも、あるいは何がしかの寓意なのかも。まあ、愛がこもってるのは確かなようですがw

■ あとこまごまとしたこと

・「ロールキャベツ」

時の循環という意味では、憂が用意する夜食で5つの「ロール」キャベツがしつこく出てくるのも暗示的です。5は軽音部の5人に通じる数字ですしね

・「宇宙と交信」
これは2度出てくる言葉。一度目はオカルト研。二度目は純がいう。オカルト研は「屋上」という。屋上というとあのシーンになるわけですが、別に宇宙と交信はしてない。ただはるかな未来は見ている(未来とは交信してる?)ように思います。「宇宙」というものがネッシーのように単に「ワンダー」を意味するのか、それとも別の意味があるのか、しばらく見返してみようと思います。ただ、あの天ふれの最後のシーンが星空なのは気になりますね。宇宙はそこにつながっているのかも知れません。するとわりとストンとハマるかな、という気がします

・「未来へ発信」
これは指摘されて注意してみたんですが、川上さんにライブをOkするメールを送るシーン、律のもとに集まってくるのは軽音部入部の順番です。律→澪→ムギ→唯→梓です
これはやっぱり、ロンドンの旅行が過去の旅で、軽音部結成から現在、そして未来に向かう姿を象徴的に描いたシーンだから、だと思います

・律たちの部屋のそれぞれのベッド
これは余談と言うかどうでもいいというか、下世話なネタw
律澪ファン的に、あれは並んでるベッドが律澪に違いない!と思ったんじゃないかと思うんですが、多分あれは窓のが律、真ん中が澪、壁側がムギです
根拠は、窓ぎわのベッドに律の服がほうり投げてあり、側の椅子に律のバックがあること
また3泊目に澪が持っている枕は、真ん中のベッドの枕であること。です


とりあえず現時点ではこんな所で

まだ第一稿からこの第三稿まで、決定版というわけではなくて、あくまで思考の途中です
最終的にはこれらを整合してまとめたものを書きたいと思っています


■ デコレート追加・リンク・ちょっと修正(12/10 1:03)

ちょっとデコレートを追加して、リンクを設定、セリフをちょっと追加。単語をわかりやすいように書きなおし

■ ちょっと修正(12/10 3:00)

紛らわしかった文字を修正

■ ちょっと加筆(12/10 3:42)

・律たちの部屋のそれぞれのベッド を加筆w

■ セリフを訂正・加筆(12/12 2:48)

劇場で正しいセリフを確認して訂正・加筆

テーマ : けいおん!
ジャンル : アニメ・コミック

No title

>プリズナーNo.6さん
コメントありがとうございます
自分もあの追いかけっこに気づいたときはすごいと思いました
裏で色々ギミックを組み込んで綿密に作られている作品なので、そのへんが見えるとまた別の魅力がある作品だと思います

No title

考察、大変興味深く読ませていただきました。
ワシも『回る』モチーフが繰り返しでてくるのはきになっていたのだが、
唯と梓のおっかけっこのところは全くきずきませんでした。
(普通に「ドリフのコントみたいやな~」て笑って観ていた)
なるほど、確かにあれも回るモチーフだ。
そして、それらのモチーフにちゃんと意味があるとは。
すごく緻密に計算されて作られた映画だったんですね。

No title

コメントありがとうございます

>ひもさん
そのシーンについては第五稿でひとつ見解を示しましたw

>明さん
はじめまして。ご感想、恐縮です
ご質問の件ですが、それは作品個々の話だと思いますし、当然そういうギミックを入れている作品はあるでしょう…が、そうした「裏」を読むほど「見入るに値するかどうか」というところはやはり直感的に受ける、作品の魅力によるのではないでしょうか。そもそも見入るに値しない作品がギミックだけを凝っても単なる自己満足で終わるだけのことです

それに個人的には、その「裏」にある情報が話の本筋と関わっているものかどうか、ということもあります。この作品は「表」から見ても「裏」から見ても"絆"というテーマに絡めて描いているのはほぼ間違いないところで、だからこそ自分は裏から見ようとする行為に意味を認めているわけですが、これがもし「裏」にある情報がまるで作品の本旨と関係ない、単に設定オタクを満足させるだけのマニア情報でしかないのなら、自分はそこそこ把握した所でお腹いっぱいになって飽きてしまうでしょう
これは個人的なことですが、少なくとも自分はこの作品にそうして見るだけの価値と意義を認めたので、他人から見ればわざわざ考えなくてもいいことを、あれこれ考えてみている次第ですw

No title

初めてコメントさせてもらいます。
自分も常々けいおんという作品はとんでもない数の記号やメタファーを駆使して一つのことを訴え続ける怖いくらいすごい作品だとは思っていたのですが、あなた様のブログを拝見して確信に変わりました。
ですが未だに自信がないことなのですが、これほど徹底されてるのは本当に「けいおん」だけなのでしょうか?
自分の疑問としては、けいおんは何度も視聴に耐えうる「心地よさ」という点で最高の作品でもあるからこそこれらの細かい設定に気づけるのであって、実は他の「名作」と呼ばれる作品も自分が気付けていないだけで、けいおんと同様のいやそれ以上の記号性やメタファーがちりばめられてるのではないか?というものです。この点先生はどうお考えですか?

なんかすげえ読解が進みましたね
また映画見てきます笑

ラストシーン右向きに走る唯ちゃん
あれも時計回りなんじゃないかな

No title

16回観ましたw といっても最後のは立川のライブだったので、考察的に「観た」うちに入らないのですがw
コメントがまた伸びている…ありがとうございます&はじめましての方ははじめましてですw

>iso_p_inkさん
どうもありがとうございます。#26の時に書きましたが、自分と作品で対話して色々考えていくのが面白いと思うし、この作品はそれに耐えうるものだと思うので、何度も見返して楽しむべきだと思います!自分もまだまだ格闘中です…
トキ、コウノトリって素晴らしい情報ですね。そこはきっとなにがしかの寓意があると思います。ありがとうございます

>atayamayataさん
おおーなかなか良いフィルムですね! 自分は今日、ここで記述した憂と唯の会話のシーンがゲットできてしまいましたw Unmeiすぎですw 怖いですw
あと、あの椅子の上にあるものって、いつもこれなんなんだろうって思って見てるんですよ。つまり見てるんですが、なんなのかがわかってませんw ちょっと次回はそこ気にしてみます。やっぱりあれ意味があるものでしたか…

>ちょもろーさん
確認に14回目を観ました。確かに!とするとあの場面の時計は2つの可能性があるのですが、自分としては大意としてこの理解でいいように思いたいですね…他の判断材料がないとなんとも言えません。というか気になるところを見落としてしまったので、もう一度観ないといけなくなってますw

>o~nさん
自分はもう24回覚悟してますw まああれは…TV版の設定を引用したのだとしたら相当にマニアックなので、さすがにそこまではやってないんじゃないかと自分は思いたいですw むしろ「時計がない」「時計を目隠し」という意味のいずれか、あるいは両方が重いように感じます

>Blackearthenemyさん
自分は5,6回目くらいではほとんど見えてなかったに等しいです。もうもろに情報シャワーを浴びていたという感じなので、今くらいでようやくなんか見えてきたくらいです。ですから他の人のほうがよっぽど見えてますね

>atomさん
キーホルダーは、たしか最初はおっしゃるとおりだったんですよ。で、あとから入部順という設定に変わったんだったと記憶してます。劇場前売り特典では、入部順です
(参考:http://www.tbs.co.jp/anime/k-on/ticket/ticket.html) このへんはぐぐってみると、それについて言及してる方のブログとか引っかかると思います

>TTさん
楽しんでいただけてなによりです。これからもよろしくお願いします

No title

こんばんは。
初にお目にかかります。
考察を拝見しましたが、私と似たようなことを考えてるなと思うところ、なるほどなと思うところ、これは言い過ぎではないかと思うところ等多々あり、楽しく読ませていただきました。
私はまだ3回しか見ていないにもかかわらず大体の意図を汲み取っていたように感じていましたが、まだまだ仕掛けがあるようで何よりです。
個人的には卒業旅行を決めた日の唯の登校シーン、唯のピースサイン、教室ライブでの唯からHTTへのU&I等が印象的でしょうか。
引き続き考察を楽しみにしています。

余談ですが、他記事を見たところライブの様子などが鮮明に書かれていますが、どのようにして記憶していらっしゃるのでしょうか。
それが非常に興味深いです。

こんばんは。
6度目観てきました。
先生の読解を踏まえた上で2つ、気付いた点がありました。
1つはちょもろーさんのコメントで指摘されている点。
もう1つは冒頭の唯の起床シーン。椅子の上に置かれた物に気付いた時は思わず息をのみました。

この2つを結ぶ答えが出せません。先生の更新を待っていたかったのですがどうにも動悸が治まらず、確信も持てないままのコメントとなってしまいました。間違ってないといいです。

キーホルダーの持ち主

確か僕の記憶では、
けいおんぶキーホルダの持ち主は
「け」=律 「い」=紬 「お」=澪 「ん」=唯 「ぶ」=梓 ですね。
おそらくキーホルダーに入部順の意味はなくて、単に梓がいて初めて「部」になるということでしょう

この映画のキーワードの一つ“鳥”で、意味深なのに気がつきました。
ホテルの名前ibisはトキやコウノトリ

No title

コメント連投失礼します
↓のちょもろーさんの指摘に触発されてTV二期を急いで確認したら

・14話夏期講習!「いやー久しぶりだったので一時間早く・・・」→窓際(カーテン上がってる)
・他夜・朝の場面→枕元の例の位置or窓際には置いていない

でした(漏れがあるかも・・・) だからちょもろーさんの指摘する習慣があるかもです
しかし映画のそのシーンでカーテンが下がってるのなら・・・意図的に隠してるんでしょうね

No title

これは・・・!!

もう「映画けいおん!」の情報量の多さに圧倒されるばかりです。頭では分かっていても、とてもじゃありませんが1回ぽっちの観賞で、ここで提示された情報を追っかけるのは至難の業のように思えてきました。なので、あと何度も繰り返し観て、いろいろな場面に散りばめられた監督の意図をゆっくりとひもといていきたいと思います。

追記:5,6度目観てきました。先生の洞察を考慮に入れて観てはいたんですが、まだまだ映画そのものに圧倒されている段階です。やはり、もうちょっと回を重ねる必要がありそうですね。

No title

24回分のリピートシートはマジで冗談だと思ったんですが(コンプしても何もないし)・・・
先生の考察が正しければ、常人がガチで24回見て処理しきれるかどうかの情報量ですねこりゃw
今自分が何回も見に行ける状況じゃないのが悔しい限りです

唯の部屋、窓のカーテンの裏側に時計置いてありましたね。
少なくとも書き忘れじゃないことははっきりしましたが、寝る前に時計を枕元に置く習慣があるのかもしれませんね
TV版はどうだったんだろう……

No title

レスはしばしおまちを

13回目観ました。いくつかまた発見がありました
とりあえず唯の部屋、唯が立ち上がるシーンで一瞬壁の時計が出ますが
憂との会話のシークエンスでは一切時計は出ません

あと、旅行先のホテルの部屋にも時計はありません
やはりあのホテルも部室同様、時のない部屋、ということかと思われます

これから14回目いきます

初めまして、こんにちは。
今日、先生の感想と読解の第3稿の確認と入場者特典の澪Ver.を獲得の為、通算6度目の観賞へ行って来ます。
また、帰って来たら感想コメントしたいと思います。
あ、あと2枚目のフィルムも忘れずに貰わないとですね。一枚目は護身術を決めた梓と倒れている唯の引きのシーンでした(笑)。

はじめまして
映画けいおんの感想を探しているうちにこのブログにたどり着きました。あまりに深い考察に驚嘆し、過去の各話感想などを読んで改めてけいおん!のスゴさ、愛、いかに自分が漫然とその上澄みだけを享受していたのかを思いました。
先生の考察を読んだら自分も的はずれでも何か考えてみたいと思いました。
まあ、空想と連想ですがいくつか感想を、
部屋をぐるぐる回るシーン、最初は道しるべからヘンゼルとグレーテルを連想しました、お菓子の家はけいおんのイメージに合いますし。しかし後からこれは幸せの青い鳥なのではないかと思いました。身近にある幸せ、自分達は自分達の音楽でいいという気付き。さらに空想を広げて実際に登場した青い鳥は、そう平沢チキンです。唯の部屋で梓を想定して置いてあり梓こそ青い鳥でありロンドンて梓(青い鳥)をつかまえたのです。
あと空想を2つほど、ロンドンへの飛行機は赤い鶴(鳥)、メーテルリンクからの連想でさわ子の服がメーテルに見えました(笑)。

No title

>los_endos_さん
ですよね。他にも順番が入部順っていうのはキーホルダーもそうだし、わりといろんなところで彼女たちの歩みを象徴するものとして使われているネタですよね

No title

律がメールを日本に向けて送信する時、そこに手を添えるのが入部の順番であるというのは、1期OPの最初で律が自分たちの写真を撮ろうとする場面とどこかよく似ています。1期OPでは、律が澪の手を掴んで引き込む、その二人の背後から紬が抱きついてくる、最後に唯が3人の元に飛び込んでくるといった感じで、HTT創設に至る経緯がこの一瞬のカットに凝縮されているんですよね。

No title

>名無しさん
コメントありがとうございます
ぜひ見てください。自分も唯の部屋に関してはまだ1度しか確認していないので
でも壁の時計はワンショットも出てきていないのは確かですし、いつもの場所に赤い目覚まし時計がないことも確かです
正直、気がついた時怖くなってしまって、じゃあ翌朝は目覚まし時計どうなってんだ?と思って見てたら、翌朝いつものところに復活してんですよ、冗談じゃないですw

No title

いやいや、どう考えても先生の目は節穴なんかじゃありませんよw
数々の「回る」という演出意図がご指摘の通りなら、こうも作品の根幹として機能していたとは気づきもしませんでした。・・・もう3回も観てるはずなのに悔しいなぁ
でも逆に考えればこういった演出の数々を、それこそこれ見よがしにではなく、物語の1コマ、1ネタのようにさりげなく描写してたからこその「けいおん」なのかもしれません。そして、山田監督と脚本の吉田さんの仕事ぶりに改めて畏怖を感じずにはいられませんw

時間を作り次第、また観に行こうと思います。・・・「時のない部屋」を確かめるために!

No title

>十区さん
コメントありがとうございます
そんなものがありましたか…! 10月ならタイミング的にも十分映画のプロットを汲んで描かれたものと考えていいですよね。本当にどんだけなんだか…

興味深く拝見しました。
唯と憂の部屋での会話が時空を越えているとの下りで思い出したことがあります。10月に発売された憂の描き下ろしクリアファイル。なぜか、アリスの衣装を着て目覚まし時計を抱えているんですよね。
この考察を読むと、そこにも暗示的なものを感じます。

No title

コメントありがとうございます。たくさんいただけて嬉しいです
気づかなかったの俺だけじゃなかった!w

あ、あとひとつ記事中でいい忘れてました。ロンドンの野外ライブが始まる前。鳥→ロンドン・アイ→野外ステージを俯瞰する。このシーンはロンドン・アイを逆から見るので、回転が時計回りになっていました

>AS@RIさん
おおお!そうですね!あれは反時計回りでした。梓のことを思っている。やはり過去ということで、整合してますね!やっぱまだまだ見返さないと!回ってる~w

>ボクサーさん
昨日は、最初は自分も見つけて興奮してたんですが、底知れなさにだんだん怖くなってきて冷静になってました
でも、ひとつそういう視点を持って映画を見返すと、連鎖的に見えてくるものがたくさんあって、加速度的に理解が深まっているのは感じます

>桜高軽音部FC会員さん
マジで凄まじいです。何も無いとか言ってる評論家殴りたいですw
なるほどそういわれてみるとそうですね。それは気づきませんでした
あと、書き忘れてましたが、2泊目の部屋グルグルも、あれ唯が「ルームキーを忘れてる」から逆回転できないんですよね。つまりあの夜は未来に進めないって考えると、梓を先輩たちと過去で一緒にしてあげたい監督の親心なのかなあとも思ってみたり…
ありがとうございます。っていうか、#26の感想の時に書きましたが、やっぱこの作品は自分と作品が対話して楽しむ作品だと改めて思いますw

>ストレンジデイズさん
自分は洋楽に詳しくないので、多分これ洋楽からアプローチすると、音楽の意味を重ねて実はもっとわかりやすい映画なんじゃないかと思います。そういう意味でもRO69のCutの記事にはかなり期待しています!

>atomさん
実はですね、「回る」に関しては、11回目の上映中に気がついて、その時に時計に気づいて、「これはきっと時計回りが未来、反時計回りが過去?」という仮設を立ててその後を見たんです。そしたらこの記事の通りだったわけで、見ているうちに恐ろしくなってきたんです。どこまで計算して作ってるんだと…

>くまさん
自分は最初、6、7回目くらいまでは本当に漫然とみていて、情報量に圧倒されていたので、全然すごくはないです。でも今振り返ると、そりゃ無意識にこれだけの情報を浴びていたら、圧倒されるわなあと我ながら思います
本当に、一瞬一瞬にすさまじい神経とエネルギーを注入して作ってる作品です。ボーッと見て楽しむことも出来ますが、その裏で膨大な計算と策略がある。恐ろしいです。「ちょっとした人物が吐く台詞も何物かであってほしい」はまさにこの作品は実践していますね
もうホント、何度でも見に行くに足る作品だと思います!
こんな作品、きっちりみなきゃ

>k-azuさん
はじめまして!ありがとうございます^^
あのぐるぐるはわかったとき、怖かったですw 映画見ながら凍りつきました
この映画って、前回の考察でも書きましたが、両者のディスコミュニケーションが解消されて、共にあろうとする絆が固く結ばれるまでの話として理解すると、先輩と梓の、特に唯と梓のラブストーリーみたいな甘さがありますねw まさにゆいあずファンのために作ったんじゃないかってくらいですw
自分もこの映画のシークエンスを見返してみて、なぜオカルト研をあんな所に出したんだろう?というのは最初の方に感じました。唯たち軽音部の相対化?ということだとバレー部もそうだし、じゃあネッシーに意味があるのか。宇宙に意味があるのか。とりあえずロゼッタストーンについてはこのように書きましたが、まだ見返すと意味が汲み取れそうな気もします
あ、ムギのシーンは最初にわかってますよー!ヒースローのベルトコンベアでの澪の後ろでの携帯カチャカチャです。これ書かなかったっけ?っと思って過去の記事見返したら書いてなかった。すいませんw
自分もこの映画を見て、意味がわかってきたら、この後の作品はないかもしれないと思い始めてます。年1くらいでスペシャルで続くのが続編としては一番良いあり方かなと今は思っています
こちらこそありがとうございます。今後共よろしくお願いします!

> los_endos_さん
「回る」の真意はわかりにくいんですが、一度気づくと、見ての通り情報が大量にあるので、連鎖的に謎が解けていく、比較的わかりやすい「謎」として設定されている気がします。むしろやはり「飛行機雲」のほうがさり気なくてわかりにくいのかなと。だから自分ももうちょっとそのへんは詰めようと思ってます。特にロンドンの野外ライブの意味が混乱していてわかりにくいですね
おっしゃるとおり、今回のことで改めてこの作品は水面下の情報量が莫大すぎます。自分が最初の数回、これを見てもなにも思考が機能しなかった理由が今にしてわかります。情報量にあてられてしまう。それを解くにはひたすら見るしか無い。だから見てしまうというのがあります
自分はTVシリーズの過去の感想記事でもそういう見方をしてきたつもりですが、映画の仕掛けはTVシリーズを遥かに超えてます。改めて山田尚子監督の才能の凄まじさというか、底力と言うか、本気がどれほどものか、戦慄しているところです

No title

非常に興味深く拝読致しました。過去への遡行による自己確認と全肯定、そして未来へと向かう意志の元で確かめ合う絆。時計(もしくは回転の向き)の隠喩は過去と未来へ振り向けられる心のベクトルを投影したものである…。ううむ、凄い指摘ですね。

幸い明日土曜日の午前中にまた見に行きますので、じっくりこの辺りを念頭に置きつつ、頭の中をぐるぐるさせながら(笑)鑑賞しようと思います。特に唯の部屋の時計の不在という点には注目してみます。個人的には他にも、飛行機雲の流れる向きや角度とか、遠景からの橋のロングショットだとか、4回あるライブシーンでは歌う「意味」が徐々に変わっていくことだとか、唯の指先の三角形とか(なぜ四角いフレーム型でないのか)、あの場面でどうしてあんな台詞が出てくるんだろうとか…ちょっと考えただけでも色々と心に引っ掛かるものがあります。

一般的なアニメならこんなことはなく、紋切り型の明快な物語性を堪能して「ああ面白かったね」ですっきりさっぱり終われるものですが、「けいおん!」の場合、殊にこの映画に関しては何か余剰なものを孕んでいるようで、見終わった後にもどこか釈然としない部分が残ります(それが何であるかは自分の気付きに応じて異なります)。

恐らくそれは表面的な物語構造の水面下(もしくは意識下)に潜む稠密に張り巡らされた情報網が膨大で、そのことにうっすら気付いてはいるものの、それが何であるのかを掴み取ることが出来ていない。それを掬い上げるには現場百遍の例えの通り、何度でも劇場に足を運んで鑑賞するしかない。そうでもしなければそもそも気づくことすら出来ないような質のものなのではないでしょうか。

観ても観てもその度に発見がある訳ですから、映画を踏まえた後だと、TVシリーズもまた従来とは異なる読みの提示が可能になるかもしれませんね。いかなる読みにも耐えうる物語というのは決して多くはありません。この恐るべき深度を持った作品は映画版で遂にその本質的な凄さを剥き出しにした(それは山田尚子監督の才能の開花ということでもある)というのが3回観終わった時点での私の印象です。


P.S.
映画の中にも出てくるVivian Westwoodのショップの大時計は、あそこに描かれている通り、本当に高速で長針が逆回転しています。あと文字盤が1~13時まであるんです。つまり時計としての機能はなくあくまでオブジェなんですね。時間を計測する機械が頭上にあるのに、そこでは誰も正確な時間が分からないという訳です。

No title

はじめまして。以前から先生のブログは拝見しておりましたがコメントは初です。
今回考察が素晴らしすぎていてもたってもいられなくなりました。

ホテルのシーンはゆいあず好きとしては考察がどうしても浅くなっていたので、目からウロコ状態です。

自分もオカルト研が映画の中ではかなり引っ掛かっています。
薄っぺらく単純に考えると、けいおん部としての唯たちだけじゃなくクラスの一員としての唯たちの存在も大事にしたかったんじゃないのかなと。
それを際立たせるためにあえてキャラの濃いオカルト研を使ったのかなと考えます。

あと考察とは全然関係ないですが、ムギが琴吹家にトライトン取り寄せるようさりげなく連絡してるシーンがあるのって見つけましたか?
これ意外とさらっと携帯いじってるだけなのですごい発見をしたと勝手に思っているのですが…。

今回これだけすごい映画を見せられると、3期期待していた事に対して迷いが出てきました。このままの状態で終わるのもありなのではないかと…。
でも、やはり彼女たちの未来はまだまだ見ていきたいですね。

先生のおかげで明日4回目の映画見に行くのがとても楽しみです。
いつも興味深い記事ありがとうございます!

ちょっと興奮しすぎたーw

1,2回目の考察も、そしてそれ以上に今回の考察も、背筋がぞくぞくして思わず唸ってしまいました。

このふわふわな作品に、あのちょっと頼りなさげな監督(超失礼)が
どれだけの信念をもってして臨んでいたかと想像すると
いやこれは確かに、恐いw
畏怖の念を抱かせるほど、驚異的なこだわりです。

これだけのギミックをファンの方に気付いてもらえると製作した方々もさぞ嬉しいでしょうけど
そこまで気付くなんて何者!?と、もしかしてけいおん!の製作に一枚噛んでる人なんじゃと勘ぐりたくなるw

(ちょっと良い例が思い付きませんが)アルベド語のような作中架空言語とかが「深いい話」みたいに持ち上げられがちですが
これはもうあんなのとは数段、いや次元が違う。
これまた他作品の話で申し訳ないのですが、押井守監督が映画イノセンスのインタビューで仰ってたらしい
「ちょっとした人物が吐く台詞も何物かであってほしい」
あれかっこいいな、けいおん!もやればいいのにな、と思ってたのですが

ああ、俺はなんて不遜で愚鈍な・・・
ここまで、彼女達の一挙一動、何気ないセリフが、真摯に緊張感をもって描かれていたなんて。
けいおん!の主題、いや哲学が、こんなにも綺麗に、巧妙に織り込まれていたなんて!
こういう表現の仕方もうほんと大っ好物です。
テーマの重軽は置いといて、この芸術表現技法はちょっと類を見ないレベルですね。すごい。凄まじい。

何度も観直しに行って、その度に感動してた割に愚鈍な感受性で恥ずかしい・・・
きっと自分を含めた多くの人たちは、この情動や仕掛けを明確な言葉にできないまでも
漠然とこの深みに気付き、惹かれているのかもしれません。

若くして幸運にもけいおん!に巡り逢えて好きになれた人たちは
10年か20年経ってから、もう一度見直すべきですね。
常々感じていましたが、過去の偉作同様、こんなの中学高校生くらいじゃ理解しきれませんよwww


ああもう明日が楽しみです。今すぐにでももう一度観に行きたいよう!

No title

整合性あり過ぎですね。
これを表向き自然に見せる監督はすごい

No title

こんばんは。4度目観てきました。

お題の「回る」、最後に一人だけ涙ぐんだのは「回るのがだめ」だった澪だったり、寿司屋でイントロはちょっとばらばらだった「カレー」、みんなの息が合ったところで蘭鋳と回転寿司のくるくる回る描写だったり、なにか核心的な寓意だろうなと思って観てましたが、先生のようにまで深く考察してませんでした。。素晴らしいです。

ヒースロー出て澪が写真を撮りまくり、タクシーで市内に出るときの劇伴はU2「約束の地」のオマージュですね。U2はアイルランドのバンドなのになんで?と思ってたんですが、先生の考察を読み、ロンドンが過去、未来をつなく「約束の地」になるとの意を百石元さんが込めたのかなと思いました。劇伴の元ネタで、これだけ他の元ネタと年代が合わないんで、特にこだわったはず、というのは考え過ぎかな?でも山田監督はロックフリークだし。。

No title

劇場版けいおん凄すぎますって・・・
第三稿まで読ませていただいてゾクゾクしっぱなしでした
そしてそれに気付く洞察力!さすがとしか言いようがありません!

まだまだ「時」を表す場面はたくさんありそうですねー
学校で梓が唯のお菓子の袋を拾って追いつくシーンは、その後の唯の「もう部室に帰れない」という台詞から、梓が唯の背中に追い付いた(進級を目前とした)今、唯達は部室(軽音楽部として過ごした日々)に戻ることはできない。って解釈をしてました。そのまんまですねww
ロンドンでの唯梓の追いかけっこを踏まえて考えるとやはりそちらの方がしっくりきます
今後も記事楽しみにしてます!頑張って下さい!

人生で1番鳥肌立ちました 本当に・・・

唯がムッタンを倒した時も反時計回りに回っていたような…
探せばもっとありそうですねw

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我の深部にHTTが潜伏したる理由を


我も亦 知らぬなり


こういう管理人w

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