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【映画考察】 ロンドン旅行における5人の靴

えー、84回みたんですが、今回は、ロンドン旅行における5人の靴について注目してみました

内容的には、梓の靴について指摘したこの記事と、作中に登場する赤色と青色について考察したこの記事この記事続きの考察になります
 
■ 3つの学生靴と赤と白のスニーカー

今回のそもそもの話は、テムズ川ライブでの5人の靴への注目からです

あのステージ、律、澪、紬は学生靴を用意しています。それまでの旅行用の靴は、全員がロングブーツで、律は青ねずみ色、澪は革、紬は黄土色のものでした。ですが、唯と梓は違います。唯は旅行用の赤いスニーカーをそのまま履いていて、梓はいうまでもなく、買い換えた白いスニーカーです。ふたりは学生服は持って来ましたが、学生靴は用意して来なかったのです

この3人と唯と梓の違い、またそれぞれの靴には意味があるのではないか?
というのが今回の疑問の発端であり、この記事はその考察です

■ おさらい:梓の履き替えた靴の意味
 
で、以前に、梓の白い靴について考察した時のおさらいです

ロンドン旅行で、梓が靴擦れを起こし、靴を新調することのメタファーについては、ロンドン旅行が過去への旅であり、梓と先輩4人が共有することのなかった1年のズレを補い、時間軸を同一にして過去を共有するためのイベントだったまた3日目に、靴のリサイクルボックスが登場することは、この梓の靴が今後もリサイクルされるべきものである=今後も先輩と同じ時間を歩いて行く、という意味があるということはこの記事で指摘した通りです。この見解は変わりません

さらにいうなら、先輩たちの勧めでこの靴を買い、それを履くことで梓が先輩たちと旅行を楽しむ=過去を共有する、わけですから、白い靴は、梓と4人の先輩が過去に共有した価値の象徴であると結論できます
 
■ 梓の靴はなぜ白かったのか?
 
では「梓の新調した靴はなぜ白いのか?白にはどういう意味があるのか?」という疑問が当然にわいてきます
作中において「白」という色が特別な意味を持つ場面は見当たりません
強いて言うのなら、「EDの白薔薇」でしょうか

過去の記事
ロンドンに降る雪について、EDの白い薔薇と同じ寓意なのではないか? 「ロンドン」はEDで描かれた「白薔薇の園」と同義であり、ロンドンへの旅をして卒業することは、EDが描いたように、少女時代(への回帰)とそれとの決別だったのではないか?と仮説、推測しました
もしこの白い靴もEDの白い薔薇と関連付けられるのなら、この靴は白薔薇の花言葉の通り、無邪気、純潔といった少女性を象徴することになります
 
さらに、先の解釈のように梓の白い靴がリサイクルされるべきものであるのなら彼女たちの絆は日本に帰ってもこれからもリサイクル=維持されるべきもの、ということにもなるでしょう。また、それを梓だけが履いているということは、この靴は梓の存在価値に象徴的かつ特別な意味を与えるアイテムということができるのではないでしょうか

■ 唯の靴はなぜ赤いのか?
 
以前からずっと疑問なのは、なぜロンドンでの唯の靴が赤いのか?ということでした

過去の記事で指摘したように、この作品において赤とアオ(青・緑)は、リボンからの「2年=梓/3年=4人の先輩」の寓意であるとともに、作中幾度か登場する信号=「止まれ(モラトリアム)/進め(未来志向)」という意味があると自分は考えています
であるなら、なぜ3年生で、常に今を生きている唯が、「止まれ」を意味する「赤い靴」を履くのか、は当然の疑問だったわけです

現時点の見解としては、おそらくロンドン旅行が過去への旅であることもありますが、唯が梓への歌を作れないことと関係していて、唯が足踏みしている状態であることを暗示しているのではないか、と解釈しています

つまり、唯がロンドン旅行という過去の時間の中で、「梓への歌がどうあるべきか?」という、今、彼女が抱えている問題を解決していないことが、赤い靴に象徴されているのではないか?ということです
 

■ 3人の「いつもの学生靴」と「いつもの自分たち」

最後に、律たち3人の学生靴はどういう意味を持っているのか

それは帰りのタクシーのシーンで象徴的に描かれます
梓が寝てしまい、雪が降ったことに唯が気づくシーンで、まず5人の靴が映ります
それは先述の通り、3つの学生靴と、唯の赤い靴、梓の白い靴です

このとき、唯は3人に「凄いことに気づいたよ」といい、いつもの自分たちの曲でいいんだよね?」と、それまで頭を悩ませていた、梓への歌の有り様の答えを述べます。すると、3人はそれぞれの言い方で、すでにその答えに気づいていたことを告げます
ここまで書くともう分かると思いますが、この演出は、彼女たちが履いている靴と同調していると考えるべきでしょう

律、澪、紬は「いつもの学生靴」を履いている。つまりこの3人はこの時すでに「いつもの自分たち」でいいことを知っていて、今まで赤い靴で足踏みしていた唯がようやくその認識に追いついた―という解釈ができるわけです
 
 
 
というわけで、今回は「靴」に注目してあれこれ考察してみました

ですが一点まだわからないところがあります。それは、シューズのリサイクルボックスのシーン、ここには唯もいるということです。この場面には5人のうち、唯と梓だけがいて、梓の靴がリサイクルされるべきものであるなら、唯の赤い靴はどうなのか?という疑問があります。ここで唯がすっ転ぶということにもあるいは意味があるのかもしれませんが、この点、まだ思索を重ねないといけないようです

■ 追記 (5/22 21:50)

85回目で再確認してきましたが、唯が旅行中に履いていた赤い靴は、「天使にふれたよ!」の挿入シーンでは履いていませんでした(土手ではロングブーツ。橋の上で白いロングブーツ)。一番ラストのシーン、他の3人は旅行中のブーツで、唯は白いブーツだったのもポイントだと思います

テーマ : けいおん!
ジャンル : アニメ・コミック

No title

>atomさん
過去の記事の通り、自分も今までそう考えていました。ただその反論として、あの場面には唯の靴もあるだろう、というのがあったので、ちょっと考えを広げていたわけです
でもまあ、おっしゃるとおり、やはり靴のリサイクルについては旅行先で入手した梓の靴のみにかかる、という解釈が自然でしょうね。ありがとうございます

No title

 はっきり断定できないのも想像の余地があっていいかもしれませんね。
 それと、リサイクリングボックスのシーンのことですが、リサイクルの意味は梓の靴にのみかかっていると思います。唯の靴は他の3人のものと同様に、本来の日常から持ち込んだものなので、旅行が終わってもそのまま問題なく持ち帰れるものです。
 対して梓の靴は旅行の中で手に入れたもので、旅行限りという意味を持ってしまう恐れがあるので、先輩たち共に歩むための道具としての靴は、この過去を共有するための旅に限らずにこれからもリサイクルするように、という意味の描写では…という考えです

No title

>atomさん
コメントありがとうございます

ここで言いたいのは、あの会話と靴が同調してるということです
タイミングについてはいくつか仮説が成り立ちますが、おそらく最終日のライブの前、前夜に英訳詞をあれこれ考えていたときから唯がごはんはおかずを日本語で歌った時までに、3人は気づいたのではないかと思います

もしかしたら、あの律の赤いスネアや紬の赤いキーボードも唯の赤い靴と同じ意味なのかもしれません。だとすればテムズ川ライブまでに律や紬はすでに答えを出していて、赤い色と絡まなかった澪は最初から内心では「いつもと同じでいいんじゃない?」と思っていた、と言うことになりますが…そこまで言ってしまうと本編の整合性がどうなのかなと思いますし、確信が持てません

No title

 自分は、唯以外の3人が気付いたのはライブで「ごはんはおかず」を日本語で歌った時だと思ってましたが、靴の描写を考えると気付いたタイミングはライブ当日より前、ということでいいんでしょうね。
 英訳しようとして歌詞のニュアンスが変わって困った前日の夜から、ライブ当日までの間に3人は気付いたという考えですが、どうでしょうか

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