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【たまこラブストーリー】 読解メモ 05

えー、今日までに14回観劇しています
先日は、山崎たくみさんらが見ている回と同じ回になりました。なんか開演前に2列目くらいで座ってたら、目の前を山崎さんが歩いて行くからびっくりしましたw 観劇のあとご挨拶して、今まで13回見ましたといったら激しく驚かれましたw

まあそういう話はさておき、今回はまた気づいた小ネタを記事にします

もちろん、ネタバレが入っているメモなので、視聴前の方は見ないように

今回も断片的な作品理解への手がかりでしかありませんが、メモがてら残しておきます
 
 
【上手/下手への配慮】


先日、twitterでフォロワーさんから、キャラクターの右方向、左方向という向きが何かの意味を持ってるんじゃないかという話をふられまして、自分はそれまで方向というのを意識していなかったんですが、改めて考えてみました

先日から指摘しているように、飛び石のシーン。もち蔵は2度そこを訪れて、1度目は告白で。2度目は星とピエロの後で訪れていたわけですが、2度目は最初の石より右に2つ行く。2度目のもち蔵の意識はマスターのアドバイスを経て成長していますから、右方向は成長の方向と考えられます
またラストシーン。東京に行く新幹線は右へ走って行く。東京はもち蔵の未来ですから、時間的に考えると右方向は未来と絡められます

というわけで、右方向は未来とか成長とか前進、そういう意味があり、左方向はその逆ではないか、つまり伝統的な舞台演劇における上手(右側)下手(左側)の意識がこの作品の絵作りの背景にはあるのではないか、という仮の結論を、そのときは出していました

【上手から下手への気持ちの伝播の反復と、唯一の例外】

しかしさらに考えてみると、たまこともち蔵の立ち位置として、相手に気持ちを伝えているときは、原則として画面右側(上手)にいる、という絵作りが、この映画ではほぼ一貫されていることに気づきました

・最初の糸電話。糸電話を投げるもち蔵(大路家)は上手、たまこは下手です

・飛び石。たまこは一度もち蔵の右側に行きます。そこで自分がどういう人物になりたいか、という話をもち蔵にします。これは言葉にしないがひなこのことであり、もち蔵もひなこを連想しています

・飛び石での告白。その後、たまこは戻ってきて、もち蔵が右側、たまこが左側になった時、もち蔵は告白します

・病院ロビーでの会話。カメラがふたりを正面から映していれば、もち蔵が左側、たまこが右側なのですが、カメラはふたりを背後から映します。だからやはりここでももち蔵が右側。たまこが左側です。たまこは感謝を伝えますが、もち蔵は告白を忘れてくれという衝撃的なセリフをたまこに告げ、たまこはショックを受けます

・またあるいは、土手で叫ぶもち蔵も、右から左へと叫びます

というわけで、気持ちを伝えるときは相手の上手にいなければならない。気持ちは上手から下手に伝わる。これはこの映画の隠れたルールになっているように思われます
しかし、最後のシーンだけは別です

・もち蔵は上手。たまこは下手で、
 たまこからもち蔵(下手→上手)に気持ちが伝わっています

これが何故なのか、と考えてみると、やはり山田監督が強く影響を受けている小津安二郎の映画の特徴である「反復」そして「相似」の仕掛けを連想せざるを得ません。執拗に同じ構図、同じ配置で同じことをする。その繰り返しの中で、そうでない例外的なシーンを印象づけ、そこに意味を浮かび上がらせるという小津映画の特徴を、山田監督も踏襲したのではないかと思うわけです

ラストシーンでだけ、作中で初めて、そして唯一、下手から上手に気持ちが伝わっている。その「例外」の劇的な効果を狙ったのではないか。さらに、前段を踏まえていうなら、その方向は、未来向き、ということもできるわけです

参考まで、他の場面がどうだったかをピックアップしてみます

・回想シーン。風船が上がっていくシーンの少年少女時代のふたり。もち蔵は下手、たまこは上手。これはラストシーンと対比するともち蔵とたまこの立ち位置が入れ替わっており…というより、ラストシーンがこのシーンとは入れ替わっています。おそらくこの頃、糸電話を好んで使っていたのは、たまこなんだろうと思います(糸電話は母親を失ったたまこに、道子がもち蔵とコミュニケーションをするために作ってあげたものですから)

・教室の座席。もち蔵が下手、たまこが上手。ここにいるふたりは作中一言も口をききません。たまこは(おそらくもち蔵も)内心悶々と考え、悩んだりしているだけです

・銭湯前。もち蔵が下手、たまこが上手。もち蔵は手桶を落として慌てるだけで何も伝えられません。もち蔵はいつものように聞き役になってます。また告白された後は、番台を挟んでたまこは下手、もち蔵が上手で、やはりたまこはうまく自分の気持ちを伝えられません

・ジャストミートの前。告白された後のたまこは下手。もち蔵が上手。やはりたまこはぎこちなくコロッケを食べて逃げるだけですw

他のキャラクターのツーショットについては、必ずしも守られているわけではない気がしますが…概ね当てはめられそうです

・たまことみどりでは、たまこはみどりの右側(上手)にいて(体育館や、大会前の通学路)、みどりの気持ちがたまこに伝わらないことを暗喩しているように思われます。たまこがみどりの下手にいるのは、昼食を食べるために中庭を歩いているシーンで、この時たまこは自分の本心をみどりに隠しています

・たまこと史織。史織はベンチを立ってたまこに振り向いて、自分のホームステイの意思を告げます。キャラクターの向きとしては史織が左を、たまこが右を向いています(イマジナリーラインを仮定すれば、史織が上手になります)

・かんなとみどり。教室のシーン。みどりが上手で、たまこに嘘をついたことを伝えます。かんなはみどりの表情を評することで彼女の気持ちを汲み取っていることがわかります

・みどりが校庭で叫ぶシーンは左に向かって叫びます。どこにも伝わらない彼女の思い。もち蔵が土手で叫ぶシーンと同じです

・豆大ともち蔵が話すシーン。豆大が上手にいて、東京に行くもち蔵にエールを送っています

というわけで、このルールが全般的に守られているのかどうか、今後も観劇してチェックしていこうと思っていますが、ほぼあたっているのではないかと思うわけです

【S極とN極。トップとティップ】

さらにここで、上手→下手に気持ちが伝わる(ラストシーン以外は)という話はS極とN極の話、バトンのトップとティップの位置関係にもつながっていくんじゃないかと、仮定を広げられるのではないか…と想像していますが、今のところはあんまり掘り下げて考えていませんw

とりあえず今回はこんなところですw


■ 追記

フォロワーさんから、新宿駅に出されていた広告も上手から下手への伝播だという指摘を受けたので、参考まで掲示します
 
01_201405131556506be.jpg
この広告見に行かなかったんですよね…はやくイラストレーションズ出して欲しいとこですw

テーマ : たまこラブストーリー
ジャンル : アニメ・コミック

No title

>さぶろーさん
コメントありがとうございます
そうですね。直感的には、あのふたつのシーンはふたりの関係性の成長を象徴的に表していそうな気がします
そしてあのふたつのシーンはたまこともち蔵の立ち位置が入れ替わっている、というのがこの記事的には指摘しておきたいところです。その意味はいろいろ解釈ができると思うのですが、そこを考えながら観劇するのもまた、この映画の楽しさだと思います

No title

風船が上がっていくシーンの少年少女時代のふたりとラストシーンの関連の強さを思わせる分かりやすいサインもありましたね
構図は当然ですが、その上ラストシーンの駅のホームの看板は風船が上がっていくシーンの背景でした。
この2つのシーンは重要な意味を持ちそうですね

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