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【たまこラブストーリー】 読解メモ 06

今回は雑考。「映画けいおん!」との比較をぼんやり考えてみます

前回の記事で「橋」を以って本作を読み解いたわけですが、指摘した通り、「橋」は映画けいおん!でも重要な扱いをされていました。その2作の間にどういう共通点があり、変化があったのかをつらつら考えながら書いてみます。メモまでw

■ 映画けいおん!は「橋を渡る物語」

自分はTwitterで、映画けいおん!を、そのラストシーンから「横断歩道を渡り、次の場所へ架かる橋を駆けていくまでの話」とまとめたことがあるのですが、そこで頭にあった橋はやはり「ラストシーンの橋」でした。しかしよく考えてみると、「横断歩道」も橋なのですよw 横断歩道は「車道に架かっている歩道」なのですから
すると実は、「映画けいおん!」も橋の物語―「橋を渡る物語」であったわけです

単純化すると、「映画けいおん!」は「橋を渡る物語」で、「たまこラブストーリー」は「橋を架ける物語」という指摘ができるわけです。山田尚子監督は、青春譚を描く上で、その障害や成長、別れといったドラマを「橋」に仮託して、いずれも橋の物語を作ったのかもしれません

■ 未来までの距離

上映前の記事で「映画けいおん!」は「空の物語」で、「たまこラブストーリー」は「宇宙の物語」であろうと指摘したのですが、この見解もまた今も変わっていません。両作品では、確かに描こうとする未来までの距離、そして見渡そうとするスパンが違いました

けいおんからたまラブで加わったファクターこそが監督のこだわっていた「万有引力」でしょう。それが示唆しているのは「恋愛感情」なわけですが、ここでは「高さ」というべきかもしれません

「映画けいおん!」は、平地から平地へと橋を渡っていく話だったわけですが、前回の記事でまとめたように、「たまこラブストーリー」ではこれに「行って帰る橋」と「高低=きざはし」が加わっている。前者は2本ワンセットで出てくる橋。後者は投げ上げるバトンや、惑星と衛星や、風船…つまり、天空へのきざはしが加わっているわけです

■ より広い世界

「映画けいおん!」でも階段はいくつかのシーンで登場していました。ことに卒業式当日に唯が部室への階段を上り、屋上に出るあのシークエンスは重要です。TVシリーズを踏まえれば、あの直前の場面で、唯と和の渡る橋が異なる=向かう世界が異なることはs2e24で示唆されていて、映画で描かれたあの屋上は橋を渡った異世界ということになります。しかし描いている上への動きはそこから見渡せる空の向こうまで、なのでした

そして「映画けいおん!」では、橋は一度にひとつしかでてこない。つまり彼女たちの成長は一方通行であることが守られていました。彼女たちの経験する出来事は「螺旋の連環」であって、いつかまた似たような「巡り合わせ」がやってくること(またそれが約束によって叶えられること)は示唆されているのですが、同じ時は二度と帰ってこない。いってみれば、「時」こそがあの世界を支配するルールでした(もちろん、ロンドン旅行はタイムマシンによる過去への旅であり、そこが「映画らしい仕掛け」だったわけですが)
 
その世界構造と比較すると、「たまこラブストーリー」はより広い世界を描いていると指摘できます
そこでは行って帰ってくることができ、二次元だけでなく三次元で、宇宙の彼方までつながっている
してみると、万有引力が重視されていたのは、「万有引力」こそ、その世界を支配するルール=秩序だったからかもしれません。そして「万有引力」は「思い」でもあったつまり、世界は思いに支配されている…ここらへんが「たまこラブストーリー」がラブロマンスたる本質なのでしょう
 
■ まとめ

というわけで、ふたつの作品世界の思想性をまとめると、こういうことになります

 映画けいおん!
 ・「空の物語」
 ・要約……橋を渡る物語
 ・橋……主に二次元(水平方向と、せいぜい校舎の高さまで)
 ・描かれる世界……空=見渡せる限りの未来
 ・世界のルール……「時」。一方通行

 たまこラブストーリー
 ・「宇宙の物語」
 ・要約……橋を架ける物語
 ・橋……三次元(水平方向と、風船が渡す空の果てまで)
 ・描かれる世界……宇宙=すべて
 ・世界のルール……「引力」=「思い」。行って帰ってこれる

かなり物語を単純化して理解していますが、まあ大筋は、こんなところでいいんじゃないでしょうかw

テーマ : たまこラブストーリー
ジャンル : アニメ・コミック

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