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【感想】「響け!ユーフォニアム」 第五話感想

第六話放送を前にして第五話感想です。今回も酷評っぽいです。あしからずご了解のほど。以下へどうぞ



「なんです? これ」って俺がいいたいよ!
というくらいあっさりのサンフェス成功エピソードorz

っていうか…第四話もそうだったけど、なんで「結果に至る過程」の努力とか壁にぶつかる葛藤とか克己とか…ちゃんと掘り下げて描かないで、ダイジェストシーンと主人公モノローグですっ飛ばして、あとは結果だけ見せて終わらせちゃうの? それじゃカタルシス全く無いじゃん! 努力や挫折や苦悩や克己がきちんと描かれて、その果てに成長や成功や承認、賞賛がある。それがカタルシスになるんだと思います。昔のスポ根なんかはそうだった。90年代のスラムダンクなんかでもそういう話作りしてたはずです

でもこの作品、そういうとこ、きちんと掘り下げて尺取って描いてないですよね。海兵隊の合奏までの練習もそう。サンフェスの練習もそう。第一、大勢の部員がいて、個々人にいろいろな思惑があって、というなら、なおのことそのひとつひとつを丁寧にクローズアップしていけばいくらでも魅力的に描けただろうに
不満を溜め込んだ部員がダイジェストで頑張ったらサンフェスで成功しちゃったという描写の先例は、
仮に今後の大会でそういう部分の描写が来たとしても、その意味を軽くすると思います
なんでこの作品はこんなにもったいないんですかw
 
■ 吹奏楽部のこと
 
「人間は単純だ」って単純なのは頑張る部分を
そのモノローグで済ますこの作品の描写だよ!


全体としては上記の通り、結果に至る過程をきちんと掘り下げてくれなかったことが残念ってことが第一にあるんですが、どうも各部員の思惑がチラチラとそれぞれありそうに思わせぶりに描かれる割に、全体としては大きな事件も起こらず無難に進んでいくこの作品のカラーに、なんかもうあんまり真面目にいろいろ考えてみるものじゃなくて、ただのキャラ萌えものとして割り切るべきなのかもと思ってきました。もしそうなら、自分のあんまり好きじゃないジャンルですが…

■ 滝先生とあすか先輩

滝先生、サンフェスで遅刻とか…初めて部員を前にした時の吹奏楽に厳しそうなイメージが早くも崩壊していくこの流れは一体…

前からずーっといってるけど、あすか先輩って、絶対この人絶対腹に一物あると思うんだ。なのに全然それが…まだ出てこない!
あんた本当は言いたいこと、やりたいことがあるんじゃないん?それとも気のせいなんか?
 
どっちも期待がしぼんでいってます
 
■ ところで「本気」ってどうなった?
 
この作品って、自分の記憶が確かなら放送前、「本気で打ち込む」とか何とか言ってたと思うんですが…
本気っていうならまず本音を出してからが本番なんじゃないですか

5話まで俯瞰して、本気というわりにはほとんど誰も本音を明かして他人とぶつかりませんよね。ひとつの大きなフェスをクリアしたというのに。本当は不満のある部員たちもその本音をいわない。(主人公のモノローグで口頭説明されたところによると)不満をためこみ、その不満をバネに練習して成功したらしいんですが…え?物語的にここで成功しちゃっていいの?という
自分は本音と本音がぶつかり合って、傷つけあったり憎しみあったりするような今どき珍しくガチでシリアスな殺伐感、緊張感のあるドラマが描かれるんだと思い込んでました。「あいつがいると足手まとい」「お前ド下手だからもうやめちまえ」とか、話が進んでいくにつれて、そういう生々しい発言が飛び交うのかとばかり…
でもこれは、あおい先輩がいってたように、互いの本音がぶつからないように気をつけながらゆるふわに関係を進めていく話でしかないんですかね…久美子も麗奈に対しておっかなびっくりで、そんな感じですし…なんだかなあ…

それともまだ「本番」に至ってないだけ?
でももう6話になるんですけど。中盤なんですけど
大丈夫なんかこのシリーズ構成w

 
まあ、本音ということでは、今回は麗奈が秀一と久美子に絡んだシーンが一番重要だったのかも。一方的でも、麗奈の本音がぶつけられたわけですから。ふたりが本音をぶつけ合える関係になることが物語の中心に置かれて、そこから部がさらに変わっていくようになれば、ようやく物語として魅力的になるかも?
……っていうか、だとしても展開があまりにも遅い…
 
■ 髪かきあげに力込められてもなあ…
 
巷で絶賛されてた例の髪かきあげるシーンですが、自分に言わせれば、あの場面、アクションにあんなに尺割いた物語上の理由がまだ不明なので、手放しで賞賛できないわけです。まあ、ちょっと久美子と麗奈の距離が縮まりましたねでも、今のところそれ自体が現時点では「だからなに?」ってものでしかない。だからあの髪を書き上げた笑みも「なんか意味深だったな」くらいで…なんかなあ…

ていうか、麗奈は結局、滝が好きみたいじゃないっすか! 第一話での志の高さにミスリードされたけど、なんだよ本性は「吹奏楽部のレベル」<「好きな男」で進学先を選んだ恋愛脳だったんかい!っていう舞い下がるがっくり感w
恋愛といえば、なんか久美子と葉月が秀一を巡る三角関係になりそうな予感がして、少女漫画好きとしてはそういう方向に期待する方が楽しいかもという…もうだんだん、ただのよくある学園モノと認識してきてる自分w
  
■ 作品構造について
 
要するにこの作品って、主人公と麗奈の話がやりたいのか、部の話がやりたいのか不明瞭な上に、両者が有機的に結合してないこれは作劇構成としていかがなものかと…

上記した「本気」の鍵を握ってるのが、やはり久美子の麗奈の関係性なんじゃないんですかね。だって散々言いましたが、そもそもは麗奈ほど意識が高くなかった久美子のコンプレックスがすべての発端なわけですから、その解消→本気になり打ち込んでいく、というのがベタなドラマツルギーです。しかしそれをいつまで放置してるんだ?というもどかしさがある。ふたりはようやくちょっと距離を縮めただけじゃないですか。もう5話終わっちゃったんですよ? 残り7話で想定されたような「本気のぶつかり合い!」みたいな本題に入っていくとしても、エンジンかかるの遅すぎでしょうよw もし、山田さんが関わってないなら自分は5話以前に切ってるし、引っ張っても今回で話にひとつ区切りがついたと見てここで切ります…辛いw
 
 
 
というわけで……全体的に、どうも構成がものすごく間延びしている、内容が希釈されている気がします

散漫で、作品の重心はこれですというものが明確に描き出されてないと思います。今回、部員が不満を抱えたまま部としてサンフェスで結果を出しちゃったので、「じゃあこの部にはどこに問題があるの?」「久美子と麗奈の関係性って部活動に対して(またその逆も)殆どなにも意味持ってない、彼女らのプライベート話でしかないじゃね?」…ということになってしまうわけで…一体なにがやりたいのw やっぱただのキャラ萌えアニメなん?

あるいは、終わった後から全話通して見返してみれば物語として一応まとまってる作品になっているのかもしれませんが、こうしてリアルタイムで1話1話を追っかけて行く限りでは、なんというか…毎回の演出はところどころ無駄に濃いのに、ドラマの中身は薄く流されているようで、ガツンと響いてこないストレスが大きい作品です
 
 
 
前回の記事でも、っていうか第一話放送後の記事でも触れてますが、これはやっぱり、京アニ版のアイドルアニメ、あるいはポスト・アイドルアニメをやりたいんじゃないの?と思えてならない。企画段階で、この作品は絶対にアイドルアニメブームを意識していたと推察します。5話までで描かれた、吹奏楽部に顧問がやってきて部が変わって成功する、という構造は、アイドルアニメのひな形です。だからこの原作をアニメ化しようとなったのでは

……となれば、今回のサンフェスまでは単なる「前振り」で、「全体の状況描写と初の成功体験」をやっただけです。「デレマス」で例えるなら、3話までの内容ですね。するとこの後は、全体状況が安定したところで、単発的に各キャラの魅力に迫るキャラ紹介傾向なショートエピソードを数話入れて、最後の3話くらいで次の大会でみんな精一杯輝く、輝くスーパースターにー♪っていうアイドル物にありがちなシリーズ構成になるように思いますが…本当にそうなるんじゃないだろうな、おいw
 
 
そんなところで今夜の第六話へ
ごめんこれでもすげーソフトに書いた!w

【感想】「響け!ユーフォニアム」 第四話感想

第五話放送を前にして第四話感想ですが…今回はBパートが山田尚子演出っぽかったようですが…それは置いといて、そもそもこの作品面白いのかどうかというレベルまで自分のテンションは落ちてきてますw
 
全体的に部のコンセンサスを作るまでに紆余曲折あるのだろうと思っていた割に、普通に顧問が指導して、頑張って練習して、誰一人脱落することも、クーデターを起こすこともなく、一週間ほどの練習で無事そこそこ演奏できて、顧問への反発心から団結しちゃいました……ってなんじゃそりゃあああ!!!
第二話の時のテンションと期待感はすっかりどっかいっちゃいました。こんなオチなら4話も引っ張らなくてもいいんじゃないの?という…まあとにかくがっかり感ありました
正直コレつまんねーから早く終わんねーかなくらいのテンションなんですが…w

■ 滝先生
今回見てて、この人すげーいい顧問じゃん、という感想しかありませんでしたw 放任主義かと思ってたらちゃんと丁寧に指導しやがんのw じゃあ第三話の投げ出しっぷりはなんだったの?なんだかなあ…というこの肩すかし感
これだけちゃんと指導して、理路整然と説明もして、手取り足取り指導してくれる。初心者には初心者向けのメニューもやらせるし。ならあのくらいの説教は当たり前でしょう。むしろ優しい先生ですよ
だからこの顧問に対する生徒側の反抗心、反発心に共感することがまるで出来ませんでした。つまり部員に全然感情移入できないという…作劇として破綻してないかいこれw 

■ あすか先輩
前回、部長を助けると言いつつ、パーリー会議では曖昧な中立姿勢を維持。この人食えないというのもあるけど…ああいう背信行為は友達なくすんじゃないですかね。一種の人格破綻者なんじゃないかという気さえしてきましたw
まあ、いつか本音をむき出しにしてくれるものと思っておきましょうか…引っ張り過ぎなんじゃないかなあと思うけど

■ 麗奈さん
要するに滝先生がいるからこの学校に来たんですかね? 恋愛感情が根底にあったりしたら、第一話での彼女の吹奏楽へのやる気キャラってイメージから斜め上にズレていて、これまたスカされた感じなんだけど…この原作だか脚本はそれが「意表をつく」ということじゃないってわかってるよね?
ところで、いきなり噛み付いてくるああいう信奉者チックな反応って生理的に好きになれんのですがw

■ で、主人公
部が大変なことになってる?のにそんなこととはまるで無縁のまま、高坂との関係性という小さい世界でウジウジした悩みを4話も引きずってる主人公…その悩みにもテーマにもまるで共感ができないし物語における重要性もさしてあるとも思われない
主人公が本気になるかどうかの根本的な部分が高坂へのコンプレックスなのかもしれないが、そんな話も4話引っ張るようなことでもないと思うし。つかこの主人公にまるで牽引力と魅力がない副部長や高坂の方がよっぽど話しのメインストリームに絡んでいて魅力的で話を引っ張っている。この人、本当に主人公なんですかw
 
■ そして部員
滝先生に認められてみんな大喜び…
ちょろい!!!
え?今まで揉めてたのこれで円満解決なん? ば、馬鹿な…簡単すぎる…あっけなさすぎる…!
そ、そんなことはないよな?まさかないよな?まだ揉めるんだよな? 次回サンフェスだけど!(笑)
 
 
 
というわけで、もうこの感想記事を書くのもめんどくさいくらいのローテンションで第五話へw
今日はかなりソフトな感想ですが、語る価値がないと見限ったら感想やめます
自分も滝先生と同じでね
クソアニメのために
ドブに捨てる時間はないんですよ


ということで、第五話楽しみにしましょうw

【感想】「響け!ユーフォニアム」 第三話感想

えーと、今夜が第四話ということで、第三話の感想です
以下、相変わらず原作も情報誌も第四話予告も見てない状態での感想ですw

全体的にはまあ想定通りの方向性なのですが、第三話で衝突すんのかな?と思ってたらもうちょっと意外な背景だったことがわかってきました

第一話感想で言ったように、自分は熱血部活動から脱落する人たちやその主張がどう描かれるか、が見たいのですが、昨年の事件を踏まえると、やる気のある人達は退部してしまい、今部活に残ってる人はやる気のない側、ちゃらんぽらんな連中と、やる気はあるものの事なかれで燻ってる人たち、なんですね。見たかった揉め事は去年終わっちゃってる。ちょっとこのへんは肩透かしを食らった気分で、個人的にはテンションが落ちましたw
つまりこれから展開するのは、やる気のない人たちが排除される話、ではなく、燻ってる人たちの逆襲というか、彼らがどう部活の主導権を握るか、という流れでしょうから、自分が見たいものとは微妙に方向性が違ってきそうです。ちょっとがっかりw

ところで、ネットでの反応を見ていると、今のところこの作品は「吹奏楽部あるある」でウケている感じなのですが、どんなテーマものでも、「あるある」で盛り上がってる間は、いわば身内、内輪ネタで盛り上がってるだけです。正直そんな内輪話で盛り上がってる間はまだまだ凡作なんだろうなと思ってます
その殻を破る魅力が出てくることに期待しています

■ 2年生が少ない

普通、部活動って3年はそんな目立たないというか、2年生が中核に来るわりには、青いスカーフが目立ってないなあという気はしてましたが…
今後、出戻り部員が帰ってくることもあるかもしれませんね

■ あすか副部長

自分はこの人、かなり腹黒というか策士なのかなと思ってましたが、第三話でずいぶん印象が変わりました。この人はこの人なりに、トラブルを経験した部長を守って調整役に徹してる善人?みたいです。前回の多数決も、単に思いつきだったか、彼女なりにトラブルを避けるつもりだったのかも…肩透かしだ!w

ただ彼女がやる気のある側の人物であるのは間違いないようで、今の部活動で燻っている人なんでしょう。その意味では、油断のならない要注意人物であるのは変わりません。どこかでなにかやってきそうな期待感は依然としてあるので、注目したい人です。というかある意味、主役食ってますねw

■ 第三話の滝先生

彼がああいう人なのは想定通りですが、それはそれとして、技術指導はしないんかいw 技術指導以前の問題なんですか。そうですか。でもまあ、パートごと練習→合奏と言う流れだと、合奏段階ではパート間の調整をするだけで、そこで各パートの練習をするものではないんでしょうね

しかしまあ、しっかりやれといちいち煽るタイプではなく不干渉の姿勢で、ある意味で放任主義。生徒の意志を尊重するという言葉に偽りなしのようです。ということは、この人がプレッシャーをかけてくるということもなさそうで、期待したほどの脅威にはならないのかな?と。そこもちょっと肩透かしw

■ 麗奈とか主役とか

トランペットを吹く麗奈さんの背後にあるのは藤の花。花言葉は「決して離れない」なので、彼女の吹奏楽への決意の強さを描いてましたが、でもなんでこんな吹奏楽のレベルの低い学校にきたの?という謎は残ったまま

主役たちは…サファイアのキャラはちょこちょこと描かれてましたw 久美子に彼氏?がいることについてもっと下卑たガールズトークで盛り上がれよ!弄れよ!って思ったのは自分だけですかw

■ 「本気」が鍵

今の部の雰囲気は、サンライズフェスティバルがあるからそれまでに練習やらなきゃ、というものです。つまり体面や慣習、惰性でやっているだけで、やらなきゃと言いつつも、それは必ずしも内面からやりたい、というものではない。つまり「本気」ではないわけです。これから、本気の人と本気でない人がいる、というところが論点になってきそうです

今後は、本気であることをどう魅力的に、肯定的に描けるのか、というところが注目点でしょうか。しかしやる気があっても、才能がなければむしろ本気って心をへし折るんですよねえw その辺も描いて欲しいところです


というわけで、自分のテンションを反映しつつ、今夜の第四話前の感想終了w

【感想】「響け!ユーフォニアム」 第二話感想

えーと、第三話を前に、第二話の感想。これもただの雑感ですw
相変わらずアニメ本編以外、原作も含め一切の情報を摂取していませんので、錯誤があってもご了解くださいw

第二話になって、ようやく「お?面白そう!」になりました。第一話は先週の感想でも述べたように、希薄な内容を濃い演出で見せるというもので、内容的には特にフックするものではありませんでしたが、第二話になって登場人物の思惑や今後の方向性がうかがえるものになり、ぐっと魅力的な作品になったと思います

第一話感想前回の記事で述べた通り、各部員の部活動に対する意欲格差があり、第二話以降の方向性として、共有価値(目標)の設定がテーマになるだろう、という予見をしてたわけですが、第二話で案の定、そうなってきました

今回の最大の見所は、なんといってもその「共有価値の設定」をする物語の流れ「滝の問題提起と、あすかによる多数決」という"謀略"です

ええ、あれは「全国大会を目指す」という結論に至るための謀略でしょう。自分はそういう見解ですw

■ キーパーソン

この"謀略"を論じる上で、ポイントになる人物が3人います

1)滝先生(顧問)
2)あすか(副部長/低音リーダー。3年)
3)あおい(幼馴染の先輩。3年)

この3者は吹奏楽部が早速直面した「今年の目標」つまり自分が先週いったところの「共有価値の設定」を巡って、それぞれ象徴的な役割をもっていると思われます

滝先生は、一言で言ってかなりヤバイ、最悪の人間という第一印象でした(笑) 部員に対してまさしく「共有価値の設定」を求めた彼のやり口は、恐ろしく辛辣で暴力的です。それは口調が怖いとかそう言う話ではなく、この人物は腹黒ということです。これまた後述

あすかは向上心がある人間でしょう。全国大会を目指していそう。明るくて社交的な表面に騙されそうですが、彼女は内心では策士なんじゃないかなという。それを感じさせたのが、彼女の提言した「多数決」だったのですが、それは後述

あおいは彼女は「多数決」で唯一、全国大会という方向性に否を挙手した人物です。彼女の姿勢についてはまだ予断を許さないところがありますが、これを久美子に「アリバイ」といったことが彼女を理解する上でのポイントになる発言でした。いろいろ語るべき人物のようです。これも後述

というわけで、論点を語る上で、今回一番重要なシーンはBパートの「多数決」でした。ここを見ていきます

■ 滝の辛辣な「誘導」

今回、部活動の目標設定がされました
この問題提起をしたのは新任顧問の滝で、その決定方法に多数決を設定したのが副部長のあすか、唯一「全国大会」に反対を挙手したのがあおいという配置です

で、端的にいうと、滝のやり口は詐欺師やブラック企業のそれでしたw 
要するに、彼がやったことは完全な誘導です。まず顧問という強い立場から、生徒に対して、さり気なく目標設定をしましょうと提案。自主性を尊重しますといい、すべての決断の責任が生徒自身にあると設定しました。その上で、まず「全国大会」という文字を黒板に書き、バツすることで、全員に全国大会を印象付けておいてから、その否定に罪悪感を抱かせました。その上で「『全国を目指す』か『楽しい思い出づくり』か」という二者択一に全員の思考を縛ったわけです

これでは彼がいくら「生徒の自主性を重んじる」だの「私はあなた達に従います」と言ったところで、生徒の思考が全国大会に誘導されるのは必然です。さらに悪質なのは「これはあくまで生徒たちの意志で決めたこと」という責任意識を生徒に抱かせ、自分は手を汚していないという体面を守っていることです
彼の最大の武器は「正論」であり、これを暴力的に行使したのがこの問題提起でした

いくらなんでも狡猾過ぎる!w

おそらくこの手の文化部の活動において、最初に揉めるのはその点で、こういうことははっきりさせず、なんとなくなあなあにしておくことで、衝突を避けるものなわけです。このことはこのずっと後のベンチのシーンで、あおいが久美子に話した「みんななんとなく本音を見せないようにしながら…ぶつかってみんな傷ついちゃう」で回収されてます。おそらくこれまでの吹奏楽部はそういうもの、なあなあにしてきた部、だったのでしょう

しかし滝はその問題を避けず、あくまでやらねばならぬものとして穏便に問題提起し、生徒の自主性を重んじるという正論をもって、狡猾に価値の選択を部員に強要しました
ですから、彼の真意は明白で、もとより滝は「吹奏楽部を全国に導きたい人間」なのです。そして「部員自身にその責任を帰結させた」ことで、全国大会を目指す意志のない、不都合な異端の存在を排除するための正論、大義名分まで整えてしまったわけです。今後の部活動において、全国大会という目標に否を唱える者は、この大義のもとに部から排除されていくでしょう

彼は間違いなくこれを意図的にやっていて、その上で生徒の動揺や困惑を笑顔で流しています
これを極悪人と言わずしてなんという!w

しかしこの決定に「多数決」を持ちだしたのはあすかでした。実はこの多数決という方法がまたマズい。最悪の方法です

■ 多数決という「謀略」

リアルタイムで見ていて、滝はやべえと直感しましたが、あすかが多数決を言い出したのはさらにまずかった。それはまずいとツイートしたくらいですw

部活動の目標設定、共有価値の設定は、多数決で決めてはいけない類のテーマでした。個々人の自由意志があり、希望や方向性があるわけですから、十分なコミュニケーションを重ねることでしか、見解の一致に至ることはありません。しかもその結論は二者択一であるとは限らず、吹奏楽部は「全国大会を目指す人たち」「楽しい思い出を作りたい人たち」の二部制になっても良かったはずなのです。しかしこの余地は、滝の提示した二者択一への誘導と、あすかの多数決の提言で完全に消されてしまいました。とんでもない詐欺ですw

そこで当然に「あすかの多数決の提言は意図的なのか?」「あすかと滝は実は裏で手を組んでこの謀略を仕掛けたのか?」という疑問がわきます。というか見ていてリアルタイムでそう思ったわけですがw 

「あすかの多数決の提言は意図的なのか?」…まあもうこれは素直に、意図的なものであり、あすかは全国大会を目指したいのだ、と理解するべきでしょう。彼女が吹奏楽部に対して意識が高いことは、そのやる気の凄さから十分にうかがえることで、おそらく熱意の空回りしている部活動に彼女なりにストレスをためこんでいたのではないかと思います。あの滝の問題提起は、現状を打破するには十分なお膳立てであって、頭の回転が早ければ、あそこで多数決を持ち出せばその結論がどうなるかは自明でした…が、この展開は彼女一人ではかなり不確定要素の多い話で、当然に後者の疑問がわきます

つまり「あすかと滝は実は裏で手を組んでこの"謀略"を仕掛けたのか?」。これは、第二話の内容からだけではなんとも言えません。滝は新任顧問ですから、すでにあすかと接触していたかどうかはまったく不明です。しかし滝の誘導とあすかの多数決の連携がなければ、「吹奏楽部が全国大会を目指す」という結論に至る確率はだいぶ下がっていたのではないでしょうか

このへんは今後、真相が明かされていくことでしょう

■ あおいのポジション

で、この多数決において、唯一あおいだけが全国大会に反対を挙手します

自分はリアルタイムでは、彼女は滝とあすかの意図を看破した上で、唯一対抗措置をとれた人なのかな?と思ったわけです。あそこで反対の意思表示をして部に残ることは、ふたりの謀略に対して唯一有効な、手続き通りの対抗手段です。それは今後、嫌なことに嫌と意志表示できる必要十分条件を整えたわけで、彼らにとっては喉に刺さった小骨のような存在になれるでしょう

ですが…数回見返すと別の可能性が濃厚になってきました
彼女はどうも、なんとなく部活をやってきて3年目を迎えてしまい、それに後悔している人のように思われます

それを読み解く鍵は、ベンチでの久美子との会話です。そこで彼女は反対の挙手について「アリバイ作り」といいました
「アリバイ」とはどういう意味か?
これは上記したように、これは謀略への対抗措置という意味にも取れます
しかし久美子との会話全体の流れからすると、あれは自分自身の過去2年間に対するアリバイなのではないでしょうか
あそこで全国大会を目指すと挙手することは、過去の無作為だった2年間を否定することになる。反対に挙手しなければ、それまでの自分を正当化できないわけです。しかし本当は、全国を目指してみたいという気持ちがあるからこそ、あれは「アリバイ作り」になるのではないか…というわけです。すると、「久美子ちゃんも気をつけた方がいいよ。3年なんてあっという間だから」というセリフにも筋が通ります。

また傍証として、久美子と鴨川の橋を渡って話すシーンで、画面奥への信号は赤、進行方向の横断歩道は青で、そのまま点滅する青信号を真っ直ぐ渡っていくという演出をやっていますが、場面の会話と相まって、彼女がそれまで挑戦をしなかった人であり、もう時間がない、そのまま進むしかないことを推察させます

多分、彼女は目標を目指してがむしゃらにやらなかったことを後悔している人間であり、目標の定まらない、ふらふらしている久美子の反面教師となるべきキャラクターとして設定されているのだろうと思います。もしかしたら久美子の背中を押す役割もあるのかも

しかし、なぜ今年1年頑張るという選択をしないのか?できないのか?時間がないのか?という疑問が残ります
彼女もしばらく追っかける必要があるでしょう。今後、吹奏楽部では本音が噴出して、本当に全国を目指したい人とそうでない人のトラブルがなにかしらあるでしょうし、そこで鍵を握る人になるかもしれません

■ で、久美子は?w

で、主人公の久美子。あいかわらず麗奈とのことでウジウジして、楽器もユーフォと流され人間です…ダメダメだなお前w

上記の大局にもほぼ無干渉。多数決について「ああいうの嫌じゃない?」と挙手しなかったことにいろいろ言い訳をしています。またあおいには、ああいう言われ方をしたら全国大会に挙手しちゃうだろうとも言っています
つまり彼女は謀略の本質を看破しているのですが、それは彼女の本心でも関心事でもなく、彼女の本心はあくまで麗奈とのこと、自分がどう見られるかであること、というのが皮肉もあって面白かったですw

ここから彼女がどう目標を目指す人間になっていくかは、おいおい見ていくしかないですね

■ その他人間関係

他のキャラも人間関係がうかがえる演出がいくつかありました
後藤(チューバ)とふっくらした2年の女子は交際してるっぽいですね
かおり(トランペットリーダー)はリボンの2年にとってアイドルのようですが、トランペットを吹いた麗奈を見る目が怖いw 彼女自身、同級生を侍らせていて、お姫様気取りのタイプでしょうかね。麗奈のライバルもしくは意地悪する役回りになりそうな感じです
まあ、今回もモブがモブではない作品になっていそうですw


というところで今夜の第三話へ

第二話にして方向性はほぼ予測通り
そして前回の記事に述べた通り、自分の関心事は、成功目標を目指さない人たち(異端者)がどう扱われるか、なのですが、上記の通り、彼らを堂々と排除できるお膳立てがされてしまいました。これは今後、いろいろ揉める可能性があるにせよ、ちょっと痛い決着になりそうな予感です
いやー、今夜も滝先生が何やってくれるのか興味津々ですね(笑)

【私見】 「響け!ユーフォニアム」の見どころと意義について

ユーフォニアム第1話の感想はこちらの記事を
それを前提にして、自分が思う本作の展望と、作品の意義など、簡単に書き起こしておきます

******

第1話感想でも展望で記述した通り、またスタッフコメントなどを見ても、本作は、やがて部がまとまって、金なり全国大会なりを目指していく話になることが推察できる。つまりスポ根もの路線というわけだ

そこで自分が注目するポイントは
「ふるい落とされる人たち」をどう描くか
「目標に向かって行くこと」をどう描くか
このふたつだ

今は時代の価値観が「全体<個人」「努力<楽しさ」「優勝や表彰、プロデビューなどの社会的成功<個人の充足感(=自己実現)」といえる。一言で言えば個人主義が支配的ということだ
努力・克己・切磋琢磨、そしてその先にある勝利、そして社会的成功(=自己実現)を唯一至上の価値とするかつてのスポ根は、80年代、90年代を通じて浸透した個人主義礼賛と、努力が必ずしも報いられるものではないという現実認識、一種の諦観が浸透したことで訴求力を失った

ところで、特に昨今の娯楽作品における「努力」の嫌われようは相当なものだ
少年ジャンプはかつてキャッチコピーに「友情・努力・勝利」を掲げていた。今も友情や団結、勝利は重んじられているが、今のジャンプの作品は、努力型でなく天才型やひょんな事で才能を得た主人公が目立つ。これはラノベではさらに顕著で、まず主人公は努力などしない。「楽して自己実現」こそ魅力的で訴求力のある主人公の姿なのだ

ちなみに、「けいおん!」はそういう時代の延長線上に登場した「部活もの」だった。「けいおん!」は、個々人の価値観をぶつけあうことや、目標のために全 体を重んじ個を棄てること、根性と努力で成功を目指すことetc…を排除した「現代的部活もの」としてできあがっていた。これは自分が2010年に「けい おん!」を総括した時にすでに指摘したことだ。しばしば「けいおん!」は唯たちが練習をしていないと批判されるが、これは誤読で、確かに唯は天才肌だが毎日ギターを練習している。練習する姿が画面に描かれていないだけで、描かれなかったのは努力を毛嫌いする視聴者のニーズを読んだに過ぎない、といえるw

しかし「ユーフォニアム」はあえて時代の価値観に逆行して「古典的部活もの」であるスポ根をやろうというのだろう。社会的な成功を至上価値として、全体がまとまり、努力し克己し切磋琢磨し、目標を目指すという物語を
それはある意味で「けいおん!」の対極にあるものを作ろうということだろう

今のところ、自分はこの作品の目指すところを上記のように理解している

だから最初にいったことがポイントなのだ
その一方で「ふるい落とされる人たち」―つまり、全体の協調や努力、成功に重きを置かない人たち。努力なんかより、全国大会や金を取ることより、自分が楽しければそれでいいじゃないかという人たち、今の世間のニーズを含む層。もっと露骨な言い方をすればそれは「けいおん!」でもある。それがどう描かれるのだろうか? 下世話な話、そこには興味があるw

そしてもっと重要な事は、一度は時代や世間に拒絶された、昔ながらのスポ根の登場人物の姿を、どう訴求力ある魅力的な存在として描写するのか、だ。社会的成功を至高とする姿や、個を殺した団結の価値や、泥臭く辛い努力の果てにある僅かな報いを、どれほど魅力的に描き出せるだろうか?
おそらく、それがこの作品の成否を握るのだろう

……とはいえ

時代状況は2009年から変化していて、「けいおん!」の後にきたアイドルアニメブームを見ると、そこには「集団」「チーム」が「社会的成功」を目指す姿が肯定的に描かれ、世間に訴求力を持っている
だからこの挑戦は京アニにとって、決して勝算のないものではないのだろう。京アニなりにポスト・アイドルアニメを模索した、その回答が「響け!ユーフォニアム」なのかも?しれない

*****

そんなことを思いながら、第二話以降を見ていこうと思ってます
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